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春夏の「ユニクロ×ルメール」コラボ商品ワースト3

メンズファッションバイヤーのMB氏

メンズファッションバイヤーのMB氏。「『オシャレに見える』にはちゃんと理由があるんです」が持論(撮影/難波雄史)

 メンズファッションバイヤー&ブロガーのMBです。洋服の買いつけの傍ら、「男のおしゃれ」についても執筆しています。連載第62回目をよろしくお願いします。  先日紹介した「春夏の『ユニクロ×ルメール』コラボ商品マストバイ3選」に引き続き、今回は「ワーストバイ」。良品が多い「UNIQLO AND LEMAIRE(ユニクロアンドルメール)」ですが、残念ながらすべてが手放しで褒められるわけはありません。なかには「これは難しい!」というアイテムもあるものです。3月4日の発売日にそんな地雷を踏まないためにも今回は3つだけ、オススメできないものを挙げてみました。 ▼ワーストバイ3位 シャンブレー ジャケット 8990円(+税) ⇒【画像】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1048903
シャンブレー ジャケット 8990円(+税)

http://www.uniqlo.com/uniqloandlemaire/jp/itemlineup/men/より

「これをオシャレに着こなせる人はなかなかいないんじゃないかな……」  試着してそう感じました。  ややリラックス感のあるゆったりサイズのジャケット。昨年の秋冬に展開していたグッと胸が開いた色っぽい2つボタンではなく、Vゾーン狭めのカジュアルな3つボタン仕様。さらに去年のようなツヤ感のあるウール素材ではなく、色落ちしてくすんだ表情のシャンブレー素材を採用。どうも「野暮ったさ」を詰め込んだような印象で、なかなかおしゃれにまとめにくいアイテムです。  何も考えずにチノパンなどで合わせたら「ファッションに興味ない人」の典型みたいなスタイルが完成するでしょう。想像してくださいこのジャケットにベージュのチノパンを合わせたスタイルを……。ね? なんとなく想像できるでしょ?  もうちょっと「おしゃれ感」があるデザインにしてもよかったのではないでしょうか。もっとタイトシルエットにするとか、2つボタンにするとか着丈を短めにするとか。  もちろんこの「野暮ったさ」を活用して上手に着まわす方法もありますが、よほどの服好きでなければあえてチャレンジする必要はないでしょう。初心者にはとくにオススメできないアイテムです。 ▼▼ワーストバイ2位 コットンツイル イージーパンツ 3990円(+税) ⇒【画像】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1048910
コットンツイル イージーパンツ 3990円(+税)

http://www.uniqlo.com/uniqloandlemaire/jp/itemlineup/men/より

「ダボッとした形で野暮ったい……」  今年ウエストにゴムを入れたテーパード(「先に向かって細い」の意)スラックスは大人気。レディースで爆発的にヒットしたデザインですが、この春はメンズにもトレンドアイテムとして流れ込んでいます。スラックスのカッチリとした綺麗な雰囲気を腰回りにボリューム感をつけて「リラックスパンツ風」に見せているデザイン。お腹が気になる方でも締め付け感がなく、はき心地のいい仕様です。  その仕様自体はいいのですが問題は「裾」。やや幅がありすぎて、野暮ったい印象が強めなのです。「裾」はパンツの印象を左右する重要なポイント。「テーパードパンツ」が流行したのも「裾」が理由です。お腹がゆったりとしていて楽チンだけど、裾がきゅっと細いためキレイに見える……というのがテーパードパンツの魅力。このパンツも確かに若干裾は細くなってはいるのですが、その度合いが甘すぎて野暮ったい。もうちょっと細めにしてあげればキレイな印象になるのに……惜しい。 ▼▼▼ワーストバイ1位 チノ ショートパンツ 3490円(+税) ⇒【画像】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1048911
チノ ショートパンツ 3490円(+税)

http://www.uniqlo.com/uniqloandlemaire/jp/itemlineup/men/より

「丈が長すぎる」  最大の難点は丈です。ショートパンツは膝上丈のほうがキレイに見えます。 「膝上ショーツってとっちゃん坊やみたいで格好悪くない?」と思うかもしれませんが、脚を長く見せたいなら膝丈よりも断然膝上丈です。ショートパンツをはいた際に人は何を見て「脚の長さ」を測っているかというと、「露出している脚の長さ」から判断しているのです。  ですから、露出部分を短くしてしまう長さのある靴下や、膝丈は避けるべき。理想をいえば、靴下は靴に隠れて見えないインビジブルソックスを使い、ショーツは膝上丈で合わせることです。  また、ちなみに「膝上丈はとっちゃん坊やみたい」という印象は裾の細さが問題です。ややゆるめ幅の裾になっていると「パツパツ感」「小学生が成長しても昔買ってもらった小さいショーツを我慢してはいている感」がなくなります。  このパンツ、裾の幅はいいものの、丈が長すぎ。試着したら膝にかかるくらいでした。せっかくキレイな発色で大人っぽいツヤのある風合いなのに、短足に見えかねないサイズバランスになっています。なかなかサマに見せにくいアイテム。オススメしにくいです。  いかがでしたでしょうか。洋服好きだけでなく、業界人や転売ヤーなども大注目するユニクロルメールコラボ企画。3月4日全国一斉発売となりますが、毎週配信のメールマガジンではメンズ全37型の徹底解説も行っています。発売直前には「これを買えばまちがいなし! マストバイレポート」なども予定しています。興味ある方はそちらもぜひ読んでみてください。 <取材・文/MB>
MB
ファッションバイヤー。最新刊『MBの偏愛ブランド図鑑』のほか、『最速でおしゃれに見せる方法 <実践編>』『最速でおしゃれに見せる方法』『幸服論――人生は服で簡単に変えられる』など関連書籍が累計200万部を突破。ブログ「Knower Mag現役メンズバイヤーが伝えるオシャレになる方法」、ユーチューブ「MBチャンネル」も話題に。年間の被服費は1000万円超! (Twitterアカウント:@MBKnowerMag

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