「スマホサイズの超小型PC」がライトユーザーにオススメな理由
ニッチ向け製品としてプチブレイクしていた“超小型PC”が、徐々に定番化してラインナップも拡大中。その魅力に迫る!
PC市場には“超小型PC”というジャンルがある。タブレットより小さく(ほとんどスマホサイズ)、おまけにとびきり安い……ということで、1~2年前からガジェット好きや自作PCユーザーを中心に注目を浴びているが、実はライトユーザーにこそ勧めたい、優れもの揃いなのだ。
「省スペースを求めるユーザーは、自宅で使うPCに、モバイル兼用のノートやタブレットを選ぶことが多い。ですが、超小型PCを視野に入れれば、がぜん選択肢が広がります」と話すのは、ITライターの古田雄介氏。
「超小型PCの多くは片手で軽く持てるサイズ。小回りが利くので、テレビに接続すれば、そのまま大画面でPC作業ができます。好みの大きさのPCモニターを組み合わせてもいいですね。ここ数年でモニターの価格はどんどん下がっており、フルハイビジョンの27インチモニターが2万円を切ることも。これに超小型PCを組み合わせれば、しめて3万~5万円で“大画面一体型デスクトップ”的な環境が実現できるというわけです」(古田氏。以下同)
超小型PCには大きく分けて、モニターやテレビのHDMI端子に挿して使う《スティック型》と、そこそこの性能を確保した外付けドライブ大の《ボックス型》の2タイプがある。
「スティック型のメリットは、まず何より9000円台~と格安で手に入ること。タブレットで使用されている省電力CPUを搭載し、メモリやストレージ容量を抑えることで、破格のサイズと価格を実現しています。Wi-Fi内蔵で、もちろんネット環境にも繋がる。スペック的にはタブレットやかつてのネットブックと同程度で、Windowsが使える最低限といったところなので、サブマシン向きですね」
⇒【写真】はコチラ《スティック型》https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1131490
具体的には「テレビの大画面でネットを楽しむための補助ツール」として愛用する人が多いとか。
「テレビのブラウジング機能は、動きがどうしてもモッサリしがち。とはいえ、スマホやタブレットでは画面の大きさに不満がある……というときに、超小型PCがあると捗ります。ただし、4Kコンテンツなどを楽しみたい場合は、より高スペックが確保できるボックス型を選ぶといいでしょう」
ボックス型は、もともと自作向けのベアボーンとして登場したもの。ノートPC用のCPUやメモリを組み込んで使う超小型の空箱……といったイメージだが、昨年ごろからWindowsをプリインストールした完成品が登場し、ライトユーザーにも手の届きやすい存在になった。
⇒【写真】はコチラ《ボックス型》https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1131501
「スティック型と比べるとサイズは若干大きいですが、PentiumやCore i5、i7などのノートPC向けCPUを積んでいる分、馬力はある。テレビに接続する場合でも、そうしょっちゅう抜き差しせず、繋ぎっぱなしにすることが多いなら、スティック型にこだわる必要はありません。ゲーム用に性能を追求するとかでないなら、ボックス型は十分メインマシンとしても使えますよ」
いずれもカバンに入れて持ち運べるサイズなので、“自宅のPC環境”を外出先に持ち出すことも可能。ただし、ACアダプタやキーボードなど、持ち運ばなければならない機器は意外と多いので、ここはノートPCと好みが分かれるところかもしれない。バリバリのモバイル向きというよりは、“正月やGWに帰省先の実家で使う”くらいがよさそうだ。
コスパ派からメインマシンまで充実のラインナップ
スティック型とボックス型を使い分ける
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