参院選直前! ありがた迷惑な「応援演説」お言葉集
7月10日に「審判の日」を迎える参院選をめぐり、今まさに熱い選挙戦が繰り広げられている。「政治家としての任務をまっとうする中で、予想外の発言が飛び出す街頭演説には、裁判所の法廷と共通する味わい深さがある」と話すのは、ベストセラー『裁判官の爆笑お言葉集』の著書で、新刊『東京ガールズ選挙(エレクション)』を上梓した長嶺超輝氏である。彼に、「参院選」バージョンの政治家お言葉集を特別にまとめてもらった。
選挙戦の間、立候補者たちが必死に国民にアピールする場として、街頭演説がある。その中でも、長嶺氏は「応援演説こそ面白い」という。
「新人候補者に各党の代表や幹部、閣僚経験者など、ニュースや討論番組などでおなじみの大物政治家が全国各地の候補者のもとに駆けつけ、「応援演説」を披露しますよね。そこには、その姿を一目見よう、その演説を生で聴いてみたいと、大勢の人々が集まります。世間や地元での知名度が低い候補者は、自らの存在や政治ビジョンを有権者に知らしめる、またとないチャンス。そこで、大物政治家は真剣な訴えかけの中にユーモアやたとえ話を交え、人々の印象に残す演説を披露するわけです。
ただ、そうした演説の慣れが「油断」に繋がるのか、失言で批判されてしまう人も多い。選挙期間中に有名政治家が勢い余って失言を吐けば、政党全体のイメージを変えてしまうので、たった一撃で選挙の勝敗にも影響を与えかねません」(長嶺氏)
また、短期間で全国を飛び回って「お疲れモード」なのか、言わなくてもいい本音が出ることも。今回、長嶺氏は「広く選挙に興味を持ってほしい」という願いから、過去の参院選「応援演説」で印象的なフレーズを集めてもらった。
※肩書きは、いずれも当時
1989年参院選【マドンナ旋風で大勢の女性候補が当選】
「女性は直接、政治に参加しなくても、夫をコントロールすることで間接的に政治を支配している。女性は家庭の仕事も多いから、マドンナ作戦はどうだろうか。女性が政治の世界で使い物になるだろうか」(堀之内久男 農林水産大臣)1989年7月7日
1992年参院選【PKO協力法が争点 自民党が辛うじて勝利し第一党に】
「現在のところ、例外なく皮膚がんになるのは白人の方ですよ。クロや、われわれマダラには出ていない。いや、マダラじゃなく真ん中」(竹下登 元首相/フロンガスのオゾン層破壊で、皮膚がんが発生する状況について)1992年7月18日
「PKOが、PTAと同じように皆さんの意識の中に定着するよう、全国を説明に歩いております」(竹下登 元首相)1992年7月21日
「あなたは、憲法を捨てますか、捨てませんか、そういう問題が突きつけられています」(土井たか子 社会党前委員長)1992年7月21日
1995年参院選【震災とオウム事件の時代 自民・社会・さきがけ連立政権】
「政権を担当して1年、あの爺さん、案外うまくやってるな、という評価に変わりつつあります」(村山富市 首相)1995年7月6日
「村山内閣は無策です。それでも村山さんがいい、というのは、キチ●イだと思う」(米沢隆 新進党副党首)1995年7月11日(※●は編集部で自粛)
選挙戦の見どころ「応援演説」がおもしろい!
『東京ガールズ選挙 こじらせ系女子高生が生徒会長を目指したら』 一気読み必至の「笑って、泣けて、タメになる」政治教養エンタメが立候補宣言! |
『裁判官の爆笑お言葉集』 法廷での個性あふれる肉声を集めた本邦初の語録集 |
ハッシュタグ