iPhoneと Androidのアプリはどっちが儲かる?
いまやすっかりスマートフォンも生活の一部。そこで気になるのが、しょっちゅうお世話になる“無料アプリ”。作っている人は本当に儲かってるの? 素朴なギモンのアレコレを“中の人”にぶつけてみた!
Q.:iPhoneと Android、どっちが儲かる?
いまだその真偽がハッキリとしないドコモのiPhone参入の噂。もし本当に実現したら、その影響はAndroidアプリのマーケットにどう出てくるのだろうか?
「もちろんiPhoneがさらに勢いを増しますし、iPhoneが天下を取る!と言いたいところですが、iPhoneはしょせん1機種で勝負しているので、数えきれない機種数があるAndroidとは、基本的に軸が違うというか、勝負に無理があります。おそらく、これまでの予想よりはiPhoneがシェアを伸ばすものの、大勢としてはAndroidが多いという状態になるでしょう。6.5対3.5とか」(iPhoneアプリの企画者・孫 良氏)
ではAndroidアプリを作るほうが開発者としても儲かる?
「いや、総合的に、現時点ではiPhoneアプリのほうが儲かるでしょうね。というのも、Androidアプリは『どのようにダウンロード数を伸ばせばいいか』という点がハッキリしていないので、収益を上げにくい。手探りの部分が多く、皆苦労しているんです」(同)
iPhoneアプリは、その点どのように「ダウンロード数を伸ばす方法」が確立されているのか。
「AppStoreのランキングがダウンロードに対してものすごい影響力を持っているので、早い話、ランキングを上げさえすれば、ダウンロード数を稼げます。私自身は使ったことがないのですが、よくあるやり方は、〈リワード広告〉などをはじめとする、1ダウンロードいくらで出稿する形式の広告に出稿するというもの。仮に1ダウンロード100円として、200万円払えば5位くらいのところまできます。5位までくると、大勢のユーザーに接触できるので、上記2万ダウンロード以外にも多くのダウンロード数を得ることができるわけです」(同)
amazonで著者が自分の本を大量買いするみたいな戦法だが、さすがに個人には難しそう……。
「個人の場合、アプリ紹介サイトに売り込むのがベーシックな手法ではないでしょうか。『アンドロイダー』などの人気サイトはかなりの影響力があります。また、多くのサイトでは、ライターが手弁当かタダに近いギャラで紹介文を書いており、ダウンロード数に応じてインセンティブが入るような仕組みになっているので、ネタが増えるということで売り込みは歓迎されるようですよ」(出版業、イベント開催・柿崎俊道氏)
「ビッグヒット」への道はなかなか険しいが、一匹狼の素人にも一筋の光明はありそうだ。さっそく明日からネタ探しとするか! <取材・文/編集部>
【孫 良氏】
iPhone アプリの企画者・プロデューサー。AppStore 無料総合ランキング日本一4回獲得。代表作は「漫画の新聞」「面白ニュースの秒刊マンデー」「無料懸賞ゲーム-CountDown30」。株式会社まさか代表取締役
【柿崎俊道氏】
アニメ・ゲームジャーナリストとして活躍するほか、アニソンイベント「アニクレ」を主催。その幅広い活動の中にはアプリの企画も含まれる。著書に『聖地巡礼 アニメ・マンガ12ヶ所めぐり』ほか
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