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ペットボトル炭酸水を毎日7~8本飲む男 それって病気なのか!?

依存症は、酒や薬物などの物質が引き起こす印象が強いが、近年では、本人の意思の問題と思われてきた痴漢や万引などの行為も、治療が必要な依存症と捉えられている。“新型依存”とも言うべき新しいケースは次々と増え続けている。

気がつけば炭酸水以外は受け付けないカラダに……

 甘くないすっきりした飲み口で愛飲者が急増中の炭酸水だが、ほぼそれしか飲まない人もいる。田村豪一さん(仮名・43歳・建材メーカー)は、「一日に飲む水分の9割は炭酸水。それ以外に口にするのは、たまに飲むお酒と野菜ジュースだけ」と語る。
炭酸水の空のペットボトル

1週間で飲んだ炭酸水の空のペットボトル。会社で飲んだ分と合わせたら49本だそうだが、「この週は少ないほう」とのこと

「最初はサイダーと間違えて買ったんですが、さっぱりした爽快感が気に入って飲み始めたんです。でも、次第にそれまでよく飲んでいたコーヒーや清涼飲料水をマズいと感じ始め、お茶や水も炭酸のシュワシュワがないから物足りなく感じるように。気がつくと、500mlのペットボトル炭酸水を毎日7~8本も飲んでいました」  病気になって味覚が狂ったのでは?と心配する妻からは、脳ドックを受けるように勧められた。 「しつこく言うので行ってきましたが、結果は異常なし。それでも嫁は納得せず、今度はカウンセリングを勧めてきて困っています」  とはいえ、「炭酸水を1時間以上飲まないでいるとイライラする」といった自覚症状はあるという。 「でも、炭酸水が体に悪いって話は聞きません。だったら別に依存症でもいいと思うんですよね」  己のジャンキーぶりに寛容な田村さん。今後、もっとヤバいものに依存しなければいいのだが……。 ●心理学者・杉山崇氏の解説 確かに、炭酸水はカフェインや糖質のように摂りすぎても健康に害はないですが、食欲や性欲は依存と結びつきやすい。依存対象がほかに移らないように注意してほしいですね 【杉山 崇氏】 心理学者、神奈川大学人間科学部教授。専門は臨床心理学、応用社会心理学、産業心理学など。著書に『ウルトラ不倫学』(主婦の友社) ― 急増する[新型依存症]が危ない ―
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