公式サイトより
11月29日、横綱日馬富士関が引退を発表した。ことの発端は日馬富士が九州場所前の巡業中、同じモンゴル出身の幕内貴ノ岩関を酒席で殴り、頭にケガをさせていたことが発表されている。
品格を求められる横綱の不祥事に、警察も傷害容疑などで捜査を開始、日馬富士は事件の責任を認めて引退することとなった。
41.1%の人が引退に賛成
この一連の騒動を経て引退した日馬富士を、世間はどう思っているのだろうか。
日刊SPA!で実施したアンケート調査では、41.1%の人が「日馬富士の引退」に賛成、27.6%の人が反対という結果になり、賛成派が支持を多く集めた。
しかし、どちらかといえば賛成、どちらかといえば反対を含めると賛成派は52.2%、反対派は47.8%となり、ほぼ半々という結果に。
1:賛成……41.1%
2:どちらかといえば賛成……11.1%
3:反対……27.6%
4:どちらかといえば反対……20.2%
(日刊SPA!にて163人に調査)
賛成派「どんな理由であっても暴力をふるったらおしまい」
それでは、まず賛成派の意見をご紹介しよう。
「ここまで騒ぎが大きくなってしまっては引くに引けないから」(20代・男性)
「朝昇竜の事件が生かされてない。同じ事を繰り返したのだから当然」(20代・女性)
「如何なる理由があれ、暴力は許されない。他人を指導する能力がなかったのでは」(40代・男性)
「教員などはちょっとした体罰で大騒ぎなのに、全力士の規範とならなければならない横綱が指導と称して頭を割るようなことをしてしまったのだから、責任を取るのは当然のこと。出来れば、引退ではなく解雇が良いと思うが・・・」(20代・男性)
「暴力はやっぱりダメだと思う。お相撲さんもボクサーと同じように体が凶器だと思う」(30代・男性)
「後輩を思っての指導とはいえ、あれだけの怪我を負わせたのはやりすぎと思いました。当時、相当な出血もあったのでは?以前問題になった“かわいがり”を思い出したので、やはり引退はいたしかたないのではないでしょうか」(50代・女性)
やはり、どんな理由にせよ暴力行為をしたことについて、遺憾に思う意見が多かった。
しかし、中には「貴の岩も日馬富士を激怒させるような態度があったからこそ、今回の騒動になったと思う」といった声もあり、引退に賛成しつつも酌量の余地ありと考える人もいるみたいだ。
反対派「すべて解明されてからも良いのでは?」
一方、引退に反対した人達の意見はどうだろうか。
「引退で幕引きを図ろうとする協会の意図が見える。一般企業なら、傷害事件を起こしたら即解雇だ。退職願を受け入れてくれるはずもない」(40代・男性)
「色々な根深いことがある。貴乃花の行動も不可解。全て解明されてからでも良いのでは?」(30代・男性)
「引退させるなら、横審も責任取るべき。典型的なイジメとしか見えない」(30代・女性)
「辞めたら終わりじゃないと思うし、日馬富士だけじゃなく他の関係者もなんらかの処遇があってしかるべき。もちろん横綱の責任という言葉には同感ですが、全てを解決してこその責任であるし、そうでなくては辞める意味がない」
反対派の多くの意見として、事件の全容が明らかになっていない段階で引退を決めたことは、疑問に思う声が多かった。
確かに、貴の岩自身は現在も何も言えないまま。引退会見での日馬富士も終始何か言いたげな悔いの残る表情である。
今回、引退というカタチをとったが、今後事件の詳細については明らかにされるのか? 現時点での不透明な対応に世間は納得できていないようだ。
<文/谷中こうた>