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動画が規制されてもYouTuberが死なない理由/ひろゆき

― ひろゆきのネット炎上観察記 ― ▼危険動画のアップ禁止でYouTuberの未来は?  YouTubeが危険な悪ふざけ動画や、「ドッキリ系」と呼ばれる動画を禁止する規定を明確化した。その目的は、視聴者が動画の内容をマネすることを防ぐことだ。しかし、YouTuberのなかには過激な動画で再生回数を稼ぎ、高額な広告収入を得ている人物もいることから、ネット上ではYouTuberの今後の動向や広告収入が話題となっている。

動画が規制されたとしてもユーチューバーが死なない理由

 昔のテレビ番組では女性が胸を出すとかも普通だったんですけど、最近は徐々に過激なことができなくなっていますよね。クレームが入ることが理由なんですけど、根本的にはスポンサーの意向だったりします。お金を払って広告宣伝しているのに、クレームが来てイメージが悪くなるとか嫌ですよね。ってことで、スポンサーは無難な番組を喜んだりします。  これってテレビに限らず、ネットでも同じだったりします。例えば、水着写真とか上半身裸の男性が出てくるニュースサイトって、まともなニュースサイトではかなり少ないんですけど、その理由はニュース記事にグーグルの広告を貼れないからなのですね。グーグルは、「エロの記事なのか?」を機械的に判断(※1)しているので、肌色成分が多かったり、過激な言葉があったりすると、広告NGという判断をしてしまうわけです。  んで、動画サイトでも同じような流れがあるんですけど、それに加えてYouTubeは危険な悪ふざけやイタズラの動画を禁止(※2)する方向だそうで。パルクール(※3)とか、エクストリームセルフィー(※4)とかの動画って、危険と隣り合わせだから面白いってのもあったりするんですけどね。。。  とはいえ、グーグルもビジネスでやっている以上、スポンサーが広告を出しやすい環境を整備するのが正解なわけで。親会社のグーグルのビジネス(※5)的にも広告がなくなると、YouTuberも離れてメディアとしての立場も危うくなるわけです。だもんで、ビジネス的にうまくいっているメディアのレギュレーションは、徐々に厳しくなるわけです。
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YouTubeの広告単価が高いうちは滅びない
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西村博之(にしむらひろゆき)1976年、神奈川県生まれ。東京都・赤羽に移り住み、中央大学に進学後、在学中に米国・アーカンソー州に留学。1999年に開設した「2ちゃんねる」、2005年に就任した「ニコニコ動画」の元管理人。現在は英語圏最大の掲示板サイト「4chan」の管理人を務め、フランスに在住。たまに日本にいる。週刊SPA!で10年以上連載を担当。新刊『賢い人が自然とやっている ズルい言いまわし

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