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新元号詐欺が急増中!? 詐欺師リーダーが明かす、ダマしの手口

 大切に貯め込んだ資産をアコギな手法で奪い取る「騙しの手口」は、消滅する気配がまるでない。むしろ我々のライフスタイルの変化に合わせ、より巧妙に、狡猾に進化しているのが現実だ。その最新トレンドを探るべく、詐欺&悪徳商法の被害者・加害者双方を徹底取材。人間心理の隙間を巧みに突いてくる“悪魔のスキーム”を詳報する。
橘さん(仮名)

橘さん(仮名)

全国で被害が続出する“新元号詐欺”に要注意

 天皇陛下の退位に伴う、新元号スタートまであとわずか。実は、昨年から天皇陛下や新元号に便乗した悪徳商法が急増している。 「ブラックな仕事をしている人間にとって、元号改定はまたとない好機。『平成最後のかきいれ時だ』って鼻息荒くしてるヤツらは多いよ」  そう語るのは、詐欺グループリーダーの橘英二郎さんだ。 「『平成の終わりに』『退位を記念して』といった文言で、陛下の写真集を高額で売りつけたり、記念と称した仏像や掛け軸を売るのがオーソドックスな手口。いかにも国公認のグッズのように振るまうけど、まったく関係はない。今はそれが『新元号を記念して』という形にシフトしている段階だね。今年いっぱいはこの手の勧誘が絶えないだろうね」 騙し より悪質な手口もある。今年に入り、実在する全国銀行協会を装ったニセの封筒を送り、「新元号による銀行法改正に伴い、キャッシュカードの変更が必要になった」と虚偽の説明をしたうえで、暗証番号とカードを返信用封筒で郵送させる手口が激増している。 「暗証番号とカードを送付させる手口はこれまでもあった。その方便が新元号になっただけ。新元号が飽きられたら、今度は消費増税なんかをネタに同じ仕掛けで口座を巻き上げていく。詐欺師たちは“それっぽい時事ネタ”から演繹法でスキームを考えてるだけ」  当然だが、全国銀行協会や金融機関が暗証番号を聞いてくることはありえない。聞かれた時点で詐欺だと気づく知識を備えるべきだ。 【橘 英二郎さん(仮名)】 アウトロー仲間に誘われ、オレオレ詐欺や代引き商法に加担。自らは手を汚さず、配下の人間に指示を与える振付師的な役割を果たす <取材・文/週刊SPA!取材班> ― 騙されてはいけない! ―
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