更新日:2020年04月25日 17:38
ライフ

JR山陰本線・コナン駅とは? 物語に出てくる街並みもリアルに再現

―[シリーズ・駅]―
 外出自粛で遠出なんか論外の状況下、自宅兼仕事場で連日ネット三昧の筆者。つい見てしまうのが国内外の秘境や絶景、珍スポットなどを紹介するサイトや動画だ。  実際に見ているだけでも楽しめるし、行った気分にもなれたりする。今回は、筆者が以前に訪問した鉄道にあまり興味のない人でもテンションが上がりそうな駅を紹介したい。JR山陰本線のその名もコナン駅(鳥取県北栄町)だ。

愛称だけど正式な駅名よりも有名?

コナン駅

コナン駅

 画像を見ればわかると思うが、駅名の由来は今や国民的アニメと言ってもいい『名探偵コナン』の主人公、江戸川コナンにちなんで名付けられたものだ。  だが、これはあくまで愛称。正式名称は由良駅で、時刻表サイトでコナンという駅名で探そうとしても引っかからない。
駅名標

駅名標

 その割には、駅入口には「コナン駅」とイラスト入りの大きなパネルがあり、その両脇の柱に由良駅と小さく表記。さらにホームの駅名標だとカッコで小さく書かれており、コナン駅が正式な駅名に感じてしまう。
駅構内の壁、天井もイラストだらけ

駅構内の壁、天井もイラストだらけ

駅の階段にもイラストが

駅の階段にもイラストが

コナン駅のトイレのマーク

コナン駅のトイレのマーク

 無人駅ではないものの券売機は1台しかなく、駅構内のスペースもとても狭い。しかし、壁や天井もイラストだらけで、なんとトイレの男性用マークもコナン君のシルエットで細部にまでこだわっている(※ちなみに女性用トイレは、ヒロインの毛利蘭)。  ちなみにコナン駅という愛称が命名されたのは2013年12月。実は、由良駅のある北栄町は、名探偵コナンの生みの親である漫画家・青山剛昌氏の出身地なのだ。

町中にキャラクターの像がある!

 町おこしの一環として町側が希望し、これに青山さんが協力したことで実現。愛称ながらも大変ユニークなアニメ・漫画の主人公の名前が付けられた駅が誕生した。
青山剛昌ふるさと館と怪盗キッド像

青山剛昌ふるさと館と怪盗キッド像

 郊外には全国から大勢のファンが訪れる「青山剛昌ふるさと館」もあり、コナン駅と結ぶ道路の名前は「コナンロード」。
コナン大橋

コナン大橋

駅前通りにも各キャラの像が

駅前通りにも各キャラの像が

 途中の由良川に架かる大きな橋も「コナン大橋」と名付けられ、ほかにも沿道にはコナン君をはじめとする作品でおなじみのキャラクターたちの像が点在している。
物語の街並みを再現

物語の街並みを再現

 また、物語に出てくる街並みをはじめ、工藤新一(※薬で子供にされてしまう前のコナン君)の自宅まで再現した「米花商店街」も存在。駅からふるさと館までは普通に歩けば約20分の距離だが、途中に見どころが多いため、もっと時間がかかってしまいそうだ。  通学でコナン駅を利用する男子高校生は、「見慣れているせいか普段は気にしてないけど、たまに遊びに来る親戚の子供がものすごく喜ぶんです。それを見るとこっちまでうれしくなるし、地元の人間としてそういう駅があるのを誇りに思います」と話していた。彼の言うように、地元の駅がこれなら自慢もしたくなるし、SNSにもアップしたくなるだろう。
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コナンだけじゃない!鬼太郎駅も存在
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フリーライター。鉄道や飛行機をはじめ、旅モノ全般に広く精通。3度の世界一周経験を持ち、これまで訪問した国は50か国以上。現在は東京と北海道で二拠点生活を送る。

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