フライフィッシング用に開発されたBarbourのアーカイブモデル。川に浸かって行うフライフィッシングのために着丈を短めに設定。毛ばりをつけられる胸のパッドも完全再現。古着で探すと10万円クラスのアイテムですが、今回、BEAMSが復刻品を製作。ディープなBarbourマニアでもコレクションできていない人が多いはずです。 　素材はBarbourらしいオイルドではなく、モダンで使いやすいテクニカル素材を採用。シルエットは重ね着しやすいようにややオーバー気味のサイズ感。アーカイブに現代的な要素を組み込んだ完成度の高い逸品です。短丈のBarbourはなかなか新鮮ですが、見かけたらぜひ袖を通してみてください。いわゆる「古き良き復刻」でなく、シルエットは今風に「パッと着てサマになるアイテム」に昇華しています。 　首はスタンドカラーになっており、小顔効果抜群。顔は小さく見えると対比で手足は長く見えるため、スタイルアップに役立ちます。短めの着丈は腰の位置を上に見せてくれる効果があり、足長なスタイルに。特に同系色の細めのパンツを合わせると驚くほど足が長く見え、外国人のような印象になります。。 　シンプルかと思いきや、毛ばりパッドのボアがほどよいアクセントとなり、無地と合わせても地味にならない。さらにコットンナイロン素材は春でも秋でも使える風合いになっており、長い期間活躍できます。 　英国カントリースタイルを代表するBarbourですが、近年は手頃なモデルも展開、ずいぶん浸透してしまいました。そこで、同じBarbourでもちょっと差がつくこんなディープなモデルがいいでしょう。カントリー調のアイテムはシルエットがもっさりしていて野暮ったい印象のものも少なくないですが、このフライフィッシングモデルはスマートで足長。モダンなイメージで着用できる数少ないBarbourです。 　私はカーキとブラック2色とも購入。前述の通り、このモデル自体かなり珍しいので、今回の復刻版ものちのち価値が出そうです。今から押さえておいて損なし。ちょっと変化のあるBarbour、おすすめですよ。 商品、衣装／すべて私物　撮影／林 紘輝（商品）　岡戸雅樹（人物）ファッションバイヤー。最新刊『MBの偏愛ブランド図鑑』のほか、『最速でおしゃれに見せる方法 <実践編>』『最速でおしゃれに見せる方法』『幸服論――人生は服で簡単に変えられる』など関連書籍が累計200万部を突破。ブログ「Knower Mag現役メンズバイヤーが伝えるオシャレになる方法」、ユーチューブ「MBチャンネル」も話題に。年間の被服費は1000万円超！ （Twitterアカウント:@MBKnowerMag）