恋愛・結婚

男性を好きになり「諦めるしかなかった」男性の苦悩。顔で笑って心で泣いて

「LGBT」の認知度は上がってきたが…

LGBTQ

写真はイメージです(以下同)

 株式会社電通が定期的に実施している「LGBTQ+調査」によると、LGBTという言葉の日本国内での認知度は2015年に37.6%、2018年に68.5%、2020年に80.1%と年を追うごとに上昇。もはや常識レベルにまで浸透してきている。  これによってLGBTの人たちも少しは生きやすくなってきたのかもしれない。が、ストレート(※異性愛者であり、生まれた時に割り当てられた性と性自認が一致する)層の人たちには、なかなか理解してもらえない悩みや苦しみというものは依然としてあるようだ。  日常生活における恋愛の実情については、あまり表には出てこない。フリーターのK君(20代)のエピソードを紹介しよう。

今まで「諦めるしかなかった」

 K君はゲイだ。今まで何人かの男性に恋をした。が、彼らは全員ストレートだったため「諦めるしかなかった」。ゲイは必ずしも同じゲイを好きになるわけではない。K君いわく、ストレートを好きになることのほうが多いのだという。そのため、ゲイの恋愛はストレートの男女間のそれよりも成就しにくかった。  やがてK君はゲイ向けの出会い系アプリを使うようになった。そこで知り合った男性ならば最初からお互いにゲイとわかっているので妙な探り合いをする必要がなく、心が傷つくこともないからである。何人もの男性とデートを重ねた。が、そこで心から好きになれる男性と出会うことはなかった。  それからしばらくしてK君が恋に落ちた相手は、またしてもストレートだった。
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バイト先のコンビニ店長に恋した
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バイオレンスものや歴史ものの小説を書いてます。詳しくはTwitterのアカウント@kobayashiteijiで。趣味でYouTuberもやってます。YouTubeチャンネル「ていじの世界散歩」。100均グッズ研究家。

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