仕事

「やる気が出ない」部下が、嫌いな上司に掛けられた救いの言葉

 上司や先輩の言っている意味がわからない……。「会社」という組織にいる以上は、価値観や世代の異なる人たちと付き合っていかなければならない。ときには“上から目線の押しつけ”に感じてゲンナリしてしまうこともあるはずだ。  近年は多様性が尊重されるようになった。もちろん、すべてを受け入れる必要などない。そんななかで会社の上司や先輩、学校の先生など、目上の人から言われて「のちの社会人生活の糧になった」という“響いた”言葉とは——。

写真はイメージです。以下同(Photo by Adobe Stock)

 今回は、バブル入社世代の上司の一言がきっかけで、「仕事にやる気が持てるようになった」という仲村敏明さん(仮名・31歳)のエピソードを紹介する。

バブル世代の上司は飲み会好きで価値観が合わず

 仲村さんは、大学受験で志望大学に入学できたが、そこで燃え尽きてしまったと言う。 「単位や試験のためだけに通っていたのでサークル活動などもしなかったんです。大学3年になって就活を始めなきゃって思った時に、履歴書に書けるようなアピールポイントがないって気づきました」  就活ではとにかく手当たり次第にエントリーをし、面接まで進んだ企業ならどこでも良かった。 「聞いたことがあるIT系企業は全滅だったので、入社できるのならどこでも良かったというのが本音です。大手ではなかったですが、業界では名が通っていたPR会社から内定がもらえて入社しました。企業の新商品の販促やイベントプロデュースを手掛けている会社で、営業部に配属になりました」

今でも“飲みニケーション”重視

 チームワークを重視する企業風土で、社員全員が参加する納会や“キックオフ”と呼ばれるイベント(決起集会)も盛んだったという。 「数年前に部署が再編成となり上司が変わったんです。僕は集まってなにかやるのがあまり好きではなかったので、会社のイベントには必要以上に参加したくなかったんですが、新しく来た上司のSさんは、元大手の広告代理店出身。  僕も聞いたことがあるメディアの立ち上げにも関わったと言っていました。最初は尊敬していたのですが、ちょうどバブル期に企業に新卒入社した世代のため、価値観の違いを感じました」  今では、社内のイベントや飲み会の強制参加はパワハラとみなされる傾向がある。しかし年代によっては“飲み二ケーション”(酒を飲み酌み交わすこと)で親しくなると考えている人もいる。 「Sさんはお酒が大好きで、コミュニケーションを重要視するタイプ。仕事帰りに女性と飲みに行くことを自慢げに語ることもしょっちゅうでした。僕はあまりお酒が得意ではないのに、“とりあえず1杯は飲め”とすすめてくるのも嫌でした」
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「結婚しないの?」プライベートを聞いてくる上司
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出版社やWeb媒体の編集者を経て、フリーライターに。趣味はプロレス観戦。ライブハウスに通い続けて四半世紀以上。家族で音楽フェスに行くのが幸せ。X(旧Twitter):@rizeneration

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