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サッカー日本代表「いびつなメンバー構成」に疑問…その理由を考察する

東アジアのタイトルを狙う日本代表メンバーは?

すでに本大会で戦うメンバーの多勢は決まっているのだろうか。森保監督の心境やいかに

 今年11月に開幕する「FIFAワールドカップ カタール2022」まで残り4か月となり、強化の機会はわずかとなっている。そのような状況のなか、日本代表は7月19日にEAFF E-1サッカー選手権大会に参加。香港代表、中国代表、韓国代表と対戦して東アジアのタイトルを狙う。E-1選手権を戦う日本代表のメンバーは、以下のとおりとなっている。 GK 大迫敬介(サンフレッチェ広島) 谷晃生(湘南ベルマーレ) 鈴木彩艶(浦和レッズ)※ DF 佐々木翔(サンフレッチェ広島) 谷口彰悟(川崎フロンターレ) 山根視来(川崎フロンターレ) 畠中槙之輔(横浜F・マリノス) 小池龍太(横浜F・マリノス)※ 中谷進之介(名古屋グランパス) 荒木隼人(サンフレッチェ広島) 大南拓磨(柏レイソル)※ 杉岡大暉(湘南ベルマーレ) MF/FW 水沼宏太(横浜F・マリノス)※ 武藤嘉紀(ヴィッセル神戸)◎ 宮市亮(横浜F・マリノス) 橋本拳人(ヴィッセル神戸) 野津田岳人(サンフレッチェ広島)※ 脇坂泰斗(川崎フロンターレ) 西村拓真(横浜F・マリノス)※ 相馬勇紀(名古屋グランパス) 岩田智輝(横浜F・マリノス) 森島司(サンフレッチェ広島) 満田誠(サンフレッチェ広島)※ 町野修斗(湘南ベルマーレ)※ 細谷真大(柏レイソル)※ 藤田譲瑠チマ(横浜F・マリノス)※ 岩崎悠人(サガン鳥栖)※◎ ※はA代表初選出 ◎は不参加OR追加招集

W杯メンバー選考の場にしたい

実績のある長友らは招集されず

 今回はFIFAが定める国際Aマッチデーでの開催ではないため、代表への招集にあたって拘束力はなく、各選手が所属するチームは協力する義務がない。よって、海外チームに所属する選手の招集は見送られている。加えて、A代表で実績を残す長友佑都(FC東京)、酒井宏樹(浦和レッズ)、大迫勇也(ヴィッセル神戸)を招集しないと、森保一監督は事前に宣言していた。従って、Jリーグに所属する選手のみで構成されたチームには初選出や久々に返り咲いた選手が多くなった。  森保監督は今大会の意義について、以下のとおり説明している。 「まずは、このE-1選手権はひとつのタイトルを争う大会だと思っています。日本代表として優勝を目指して戦うということを選手たちとも共有して戦いに臨みたい。その中でワールドカップに繋げていくために、(今回招集した)選手のパフォーマンスを見て、これまで招集した選手も含めて、ワールドカップに向けて選手たちのスカウティングをこれからしながら、メンバーを決めていくという選考というところも含めて戦いたい」  また、横浜F・マリノスから最大の7人が選出されたことについて森保監督が言及した際に、選出基準についても語っている。 「(横浜FMは)シンプルに今Jリーグでトップを走っているチームだということ。そして、内容的にも強度の高い、インテンシティの高い戦いをしています。また、チームとして戦術的な戦いをしながらも、個のクオリティを発揮するという部分を見て決めました。個人としてもチームとしても結果を出してるということは、まず評価をしなければいけないと思います。他のチームにもたくさん良い選手はいて選考が非常に難しかったのですが、やはり結果という部分はしっかりと受け止めながら、個のクオリティを見ていきました」  森保監督のコメントを読み解くと、今回はJリーグで結果を残しているチーム、なかでも好調で結果を残している選手を選出したということになる。そのとおり現在首位の横浜FMを筆頭に、上位に位置するチームを牽引するメンバーが選ばれている。さらに、個人で結果を残している選手も招集しており、得点ランキング上位の町野修斗、細谷真大がそれに当たる。
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アントラーズから選出がないワケ
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スポーツライター。日本最大級だったサッカーの有料メディアを有するIT企業で、コンテンツ制作を行いスポーツ業界と関わり始める。そのなかで有名海外クラブとのビジネス立ち上げなどに関わる。その後サッカー専門誌「ストライカーDX」編集部を経て、独立。現在はサッカーを中心にスポーツコンテンツ制作に携わる
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