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「最初に蹴ってくれて…」森保監督の“優しい言葉”が選手に与える心理的効果とは

森保監督が選手にかけた言葉の心理学的な妥当性

 
森保監督

サッカー日本代表の森保一監督は、今大会で人間性について評価されることとなった 写真/日本雑誌協会

 日本時間12月5日の深夜から行われた、サッカーワールドカップ日本VSクロアチア戦にて、PK戦の末に敗北しベスト16という結果で大会を去ることとなった日本代表。大会中に残した森保監督の言動から、彼の人格者な一面が注目を浴びている。  PKを蹴った南野選手に対して言った「PK最初に蹴ってくれてありがとう」という言葉や、日本代表が解散する際に出発時間の違う選手一人ひとりに「ありがとう」と声をかけるなど、帰国した日本代表のメンバーの発信によって、ワールドカップ敗戦後に更に評価が上がっていることは間違いない。  こういった森保監督の「監督としての人間性」は、心理学的に選手に対してどういった効果が考えられるのだろうか。世界に通用する才能を育てるプロコーチ「MCA達成&成功コーチング」の福田美智江氏に話を聞いた。

森保監督の魅力は「環境つくりの上手さ」

 まず心理学的目線で見る森保一監督の印象について、福田氏は環境つくりの上手さを指摘した。 「森保監督は選手をしっかり見て声をかけているため、選手としても監督から受け入れられていることが伝わります。そして“認めてもらっている安心感”が湧いてくることで、プレーに集中することができ、自分の才能がより出やすくなります。心理学的に、人から認められると安心感だけでなく信頼感も出てくるのです」
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「最初に蹴ってくれてありがとう」という優しい言葉を分析
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