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ソフトバンク・甲斐、オリックス・宇田川だけじゃない、2023年プロ野球「ネクストブレイク」育成選手5選

育成ドラフト出身・甲斐や宇田川らがWBCで躍動!

 先日まで開催された野球の世界一を決める『ワールド・ベースボール・クラシック』(以下、『WBC』)では、NPBやメジャーで活躍するプロ野球選手たちが世界の強豪と熱戦を繰り広げた。大谷翔平(ロサンゼルス・エンゼルス)やダルビッシュ有(サンディエゴ・パドレス)といったバリバリのメジャーリーガーが圧巻のプレーを見せた一方で、正捕手として守備の要を担った甲斐拓也(ソフトバンク)、豪速球で相手打者を手玉に取った宇田川優希(オリックス)らのプレーも印象的だった。  WBC選抜メンバーはドラフト1位指名がズラリと名を連ねるなか、甲斐は’10年の育成ドラフト6位、宇田川は’20年の育成ドラフト3位の選手。また、牧原大成(ソフトバンク、’10年育成ドラフト5位)、周東佑京(ソフトバンク、’17年ソフトバンク育成2位)もメンバー入りし、チームに貢献した。最低年俸はサラリーマンの平均年収を下回る240万円、背番号3桁という厳しい条件で入団、プロ入り前までは全く注目を浴びていなかった彼らだが、今回のWBCで世界を驚かせる活躍を見せて、見事にジャパニーズドリームを成し遂げた。  そんな彼らに続く、今シーズンの活躍が期待される育成ドラフト出身の選手を紹介していく。

①回転数の多いストレートが武器の西武・豆田泰志

 最初に紹介するのは、西武ライオンズに’20年育成ドラフト4位で入団した豆田泰志投手(推定年俸280万円、背番号124)だ。  高校球界では全く無名の浦和実業時代に名門・浦和学院を相手に2度も好投を見せて話題になるものの、支配下ドラフトでは指名されず育成枠で入団した3年目。身長173センチと小柄な体型をうまく生かした投球フォームからスピンの効いた伸びのあるボールを投げ込む本格派右腕で、藤川球児(元・阪神タイガース)を思わせるホップするようなストレートの軌道が特徴的だ。ややスタミナに欠ける点と細かい制球面に難はあるが、今シーズンはオープン戦や教育リーグでも三振を連発し好投を続けており、一気に支配下登録を果たして1軍の中継ぎ投手として機能しそうだ。
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“足でメシが食える”と言わしめた選手
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テレビドラマとお笑い、野球をこよなく愛するアラサーライター。

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