ハローワークに通った“元ホークス選手”の今。マッサージ店の研修も「現役時代の経験が役立った」
プロ野球の世界は入るだけでも狭き門ながら、引退後にプロ野球に関わることができるのは、ほんの一握りにすぎない。多くの選手は引退後に「セカンドキャリア」を模索する。ホークス(南海・ダイエー)でユーティリティープレイヤーとして日本一にも貢献した湯上谷宏氏も紆余曲折のセカンドキャリアを送るひとり。球団での仕事に始まり、いくつもの職種を経験して、現在は安住の場所を見つけ、充実した日々を過ごしているようだ。現役引退後の足跡を辿ってもらった。
――現役引退後はどのような仕事をされたんですか?
湯上谷宏(以下、湯上谷):球団の「法人営業部」に入りました。球場の看板などに広告を出してくれる法人に営業をかける仕事です。
――「スーツを着る」仕事ですね。
湯上谷:野球しかしてこなかったので、その後の人生のことも考えて、お金の動きがどうなっているかとか、「一般社会」の仕組みを学びたかったんです。
――全く畑違いなわけで苦労もあったのではないですか?
湯上谷:最初は本当に右も左もわからなくて大変でしたね。ただ、慣れてくると視野が広がるもので、お客さんともスムーズに話せるようになりました。
――プロ野球選手だったことが生かされたことは?
湯上谷:私の存在を知っている方が多かったのは大きな要素でした。また、会社員の場合は「知識を教わって勉強する」ということが多いのかもしれませんが、野球選手として「見て盗む」ということが染み付いていたので、先輩の言動を徹底的に「見て盗めた」かなと思います。
引退後は現場に残らず営業職に
営業の仕事も「見て盗んだ」
Boogie the マッハモータースのドラマーとして、NHK「大!天才てれびくん」の主題歌を担当し、サエキけんぞうや野宮真貴らのバックバンドも務める。またBS朝日「世界の名画」をはじめ、放送作家としても活動し、Webサイト「世界の美術館」での美術コラムやニュースサイト「TABLO」での珍スポット連載を執筆。そのほか、旅行会社などで仏像解説も。
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