――その後、ホークスでコーチに就任。のちに首位打者などを獲得する長谷川勇也さんらを育てますが、コーチを辞めてからはどうされていたんですか？ 湯上谷：健康に関する仕事に携わろうと考えました。ゴルフが好きなんですが、ゴルフや老若男女誰でも楽しめるスポーツで健康に寄与できるので、ゴルフのことを勉強するためにアメリカに行きました。英語も学びたいと思ったのもあります。学んだ結果、初心者にレッスンできるようになれました。 ――そこから日本に帰ってゴルフを通して健康管理関連の仕事をされたんですか？ 湯上谷：はい。物件を探そうとしたんですが、自分の貯金などに照らし合わせると現実的ではないなと思い、諦めることになりました。そのころ、知人が物件を紹介してくれるというので、飲食店を出すことも考えたんです。ただ、これもなかなか採算を取るのが難しそうだったので、途中まで進みましたが断念。他にも、知人から仕事や手伝いを頼まれましたが、依頼内容が多岐に渡りすぎていたのでお断りしたり……。 ――なかなかうまくいきませんね。 湯上谷：それで、ハローワークに行くようになりました。 ――「プライドが許さない」ということはありませんでしたか？ 湯上谷：全然ないです。不安はありましたが、羞恥心は捨てないといけませんよね。なにより、自分の状況をきちんと把握して行動することが大事かなと。