夏のエアコン選び、富士通ゼネラル「ノクリア」Xシリーズが群を抜くわけ
今、住宅系のYouTube界隈を騒がせている男がいる。動画チャンネル『ジュータクギャング』の押村知也だ。設計から建築、インテリアコーディネイトに至るまで住宅に関するすべてをこなす住宅のスペシャリスト「住空間クリエイター」である。歯に衣着せぬ彼の発言は、わかりやすくて痛快。『ジュータクギャング』は、更新のたびに一般視聴者の心をつかみまくっている。
そんな押村は、家を1000軒以上立ててきた知見から、家電選びにも一家言ある。なかでもエアコンにはこだわりの一台が。「これ以外は考えられない」と断言するほどのモデルとはなにか?
「まず知っておいてほしいのは、日本製のエアコンは高性能だということ。昭和の日本の住宅はほぼ無断熱で気密も取れていなかったため、エアコンが急速に進化したからです。また、エアコンの畳数表示は1964年に決まってから一度も変わっていません。つまり、基準が昔のままなので、6畳の部屋であれば、6畳用のエアコンはそもそもオーバースペックと言ってもいい。よってムダに対応畳数の大きなエアコンを買う必要は一切ありません」
とはいえ、メーカーや機種シリーズによる差もあるわけで、押村が考えるオススメのモデルをはっきりと挙げてもらった。
「ずばり、富士通ゼネラルの『ノクリア』Xシリーズです。富士通ゼネラルは、知る人ぞ知るエアコンメーカーですが、海外への販売実績も豊富で世界に認められたメーカー。なかでもXシリーズは、価格に対して機能が素晴らしいの一言。『デュアルブラスター』というハイブリッド気流が最大の特長で、メインの羽根に加えて左右にも羽根があるため、2つの気流をつくることができます。例えば直進性はもちろん、L字型のリビングであっても隅々まで空気を飛ばすことができるので、エアコンの目的が『短時間で温度を変えること』だとすると、これが優れているというのは何より大事なことです」
押村によれば、Xシリーズが、特に力を発揮する場所がLDK。直線距離が長くなったり曲がったりすることが多いため、デュアルブラスターの効果が発揮されやすいのだとか。またリモコンが赤外線ではなく、Bluetoothなので使い勝手が段違いに優れているとも。では、ほかのメーカーはどうなのだろうか。
「例えば、ダイキンの『うるるとさらら』。加湿と除湿の機能を持った機種ですが、加湿のためにホースを1本多く取るため、施工費が高くなり、清掃性も悪くなります。また、冬に加湿機能を使う場合、カラカラの外気から湿度をとるため、電気を使います。電気代が気になる方は、エアコンと加湿器は別々に購入してもいいでしょう。パナソニックも加湿機能を付けましたが、状況は同じです」
エアコンは電気店で購入できる家電にもかかわらず、住宅との関係がかなり密接である点も見逃せない。住宅を設計する視点から、押村が意見を続ける。
エアコンは富士通ゼネラル「ノクリア」Xシリーズ一択
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(おしむらともや)スタイラス所属。20代で建築、都市計画、インテリア、暮らしについてカナダ、アメリカで学び、輸入住宅などを手掛けるも挫折、住宅とは何かを見失う。大手ハウスメーカーや大手デベロッパーにコンサルティングして感じた「業界の嘘」と「都合の良い慣習」に納得できず、悪しき慣習にまみれた日本の住宅づくりからの逸脱が始まり、住宅業界の異端児となり、1000棟以上の建築設計を手掛ける。2022年7月にYoutubeチャンネル『ジュータクギャング』を開設。近著『美しい家のつくりかた』
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『美しい家のつくりかた』 1000軒の家を建ててわかったこと |
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