足の「匂い、蒸れ、不快感」が驚くほど解消される“5つの対処法”。真夏の革靴も怖くない
こんにちは、シューフィッターこまつです。靴の設計、リペア、フィッティングの経験と知識を生かし、革靴からスニーカーまで、知られざる靴のイロハをみなさまにお伝えしていこうと思います。
30度を超える炎天下のなか、革靴で出勤――。想像するだけで目まいがします。男女、年齢を問わず、足の匂い、蒸れ、不快感にうんざりしている人は多いでしょう。こういった匂いや蒸れ、不快感には、実は対処法があります。
一番手軽なのが、制汗スプレーです。朝、体に制汗スプレーを使用する習慣のある方は、足の裏と指の間にもスプレーをしっかりかけてください。ソックスでもストッキングでも、不快感が軽減され、快適さが段違いで向上します。
なぜかというと、つま先と足の指の間は、足の中でも一番汗をかき、かつ逃げ道がないため不潔になりやすい箇所です。背中に比べて指の股の雑菌は通常で140倍、靴を履いた場合は1000倍を超えると言われています。白癬菌(水虫)が大繁殖する原因にもなるので、朝スプレーに加えて、午後にもう一度スプレーすると効果的です。
併せ技として、靴の中、できればつま先部分に「ハッカ油」のミストをワンプッシュすると効果が倍増します。ハッカ油は薬局などで数百円で売っている一般的なものでOK。原液では濃すぎるので、水で薄めて100均のミストボトルに詰め替えて噴霧しましょう。面倒であればそのまま使える携帯サイズのミストを購入してもいいでしょう。靴の中にかけすぎるとつま先が寒くなるほど効果があるので、コスパは抜群です。
さらにハッカ油をつま先から足首に直接ミストしておくと、蚊に刺されにくくなる効果もあります。蚊は足の匂いに寄ってくるので、ハッカ油を朝かけておくと丸一日、蚊に刺されにくくなります。
制汗スプレーとハッカ油でも追いつかないほどの汗かきの方や、安全靴や合皮100%の靴が必須で蒸れやすくて困るという方には、迷わずにこれ。石鹸で有名な「LUSH」が販売している「T FOR TOES」。「素足のTブレイク(パパの足)」と名付けられたフットパウダーです。
公式HPには、「汗や余分な皮脂を吸収するカオリンと重曹がサラサラな状態を保ち、ティーツリー、ライム、クルミ葉パウダーがタッグを組んで足元を清潔で爽快にします」とあります。とにかく香りがよく、かつ、パウダー感も強いので、足に直接まぶすともっとも効果的です。
ショップに行って「パパの足ください」と言っても通じます。ちなみに買っていかれるのはパパではなく、圧倒的に女性が多いとのこと。「ちょっと匂いが気になる」という方の多くは実は女性です。ストッキング、生足、そしてパンプスと、女性は、靴の匂いに不利な条件が揃いすぎています。そこに真夏の湿気が加わると……女性にこそ、「パパの足」が必要なのです。
足ではなく、靴の中に直接粉をまぶす海外製品もあり、効果はあるのですが、同時に靴の中もソックスも真っ白になってしまうので、運動部のお子さんの練習靴に限定したほうがいいでしょう。
対処法① ソックスを履く前に制汗スプレーにハッカ油
対処法② 汗かきさんにはフットパウダー
こまつ(本名・佐藤靖青〈さとうせいしょう〉)。イギリスのノーサンプトンで靴を学び、20代で靴の設計、30代からリペアの世界へ。現在「全国どこでもシューフィッター」として活動中。YouTube『シューフィッターこまつ 足と靴のスペシャリスト』。靴のブログを毎日書いてます。「毎日靴ブログ@こまつ」
記事一覧へ
記事一覧へ
この記者は、他にもこんな記事を書いています
ハッシュタグ