「毎月8万振り込め」金を無心する“毒母親”と絶縁するまで
明確な定義こそないが、一般的には「子供を支配し、悪影響を及ぼす親」として認識されている毒親。子供の言うことなすことをことごとく否定し、交友関係や進路にも過剰なまでに口を出す、就職後も親元から離れるのを認めなかったり、金銭をたかるなどさまざまなケースが存在する。
「義母が典型的な毒親でした。妻はもともと母子家庭で、離婚したのは義母の不倫が原因。彼女は中学高校と成績上位で本人は大学進学を希望しましたが、『卒業したら就職して金を入れろ!』と義母が認めなかったんです。本人は奨学金で通うつもりで、担任の先生も説得にあたってくれましたが、義母は最後まで反対。しまいには『合格しようが書類の署名捺印は絶対にしない!』と宣言され、諦めざるを得なかったそうです」
義母の毒親ぶりを吐き捨てるように語るのは、専門商社勤務の牧田光弥さん(仮名・40歳)。4歳下の妻と知り合ったのは26歳のとき。当時担当していた取引先に勤めており、お茶出しする彼女の姿を見て一目惚れ。その後、なんとか連絡先を教えてもらい、猛アプローチの末に付き合えることに。彼の中では結婚を前提に考えていたが、彼女はあまり乗り気ではないように感じられたという。
「最初は『結婚願望がないの』と話していましたが、普段の会話と明らかに矛盾していると感じました。母子家庭だったことは聞いていましたが、実家や母親の話をすることはほとんどなかったです。それで関係が上手く行ってないことをなんとなく察しましたが、交際を始めてからしばらく経ったころ、妻が語ったのは先に挙げたような義母から受けた仕打ちの数々。
彼女は20歳のころ、地元の会社を辞めて逃げるように実家を飛び出し、寮完備だった私が担当していた取引先に転職したんです。ただし、母親による支配から完全に抜け出せておらず、仕送りするように強要されていました。それで手取り給料のほぼ半分にあたる8万円を毎月振り込んでいたんです」
ちなみに義母も正社員として働いており、多額の借金を抱えていたわけでもない。娘である牧田さんの妻からの金銭的援助を必要とするような状態ではなく、単に金づるとして娘を食い物にしているようにしか見えなかった。
成績優秀も、大学進学を諦めるハメに
給料の半分を仕送りとして送るように強要
ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。
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