仕事

“ネカフェの個室”で恐怖体験「仮眠しよう」豹変した男性上司の愚行を会社に報告した結果…

 コンプライアンスが重視され、各種ハラスメントに大しても厳しい目が向けられる時代になった。だが、それでも被害者は後を絶たない。いまだに自分の地位を悪用するような悪辣な輩が人知れず存在しているのだ。  某IT企業に勤務する浅野広香さん(仮名・26歳)は、“コロナ禍ならでは”のセクハラ被害に遭ったそうだ。
ネカフェ

画像はイメージです

閉所恐怖症になってしまった…

「あれ以降、狭い部屋が苦手になり、閉所恐怖症になりました。特にきついのは『ネットカフェの個室』です。嫌な経験を思い出してしまうので……」  それは浅野さんが社会人になって1年目のこと。まさにコロナ禍の真っ最中だった。 「社会人になったばかりで大変でしたが、周囲のフォローのおかげでなんとかやってこれている状態。先輩の女性社員からは、『課長に教えてもらったおかげで成果を出せるようになったから、きっとあなたも大丈夫』と言われていました」  課長は40代後半の男性で、髪型や服装などにも気を遣っているせいか、実年齢より若く見えるタイプだった。 「課長とのOJTで営業の仕事を覚えていくことになりました。商談に同行させてもらっていたんですが、どういう意図で話を展開したのか、ポイントになったのはどういうところかなど、仕事にまつわる勘所を丁寧に教えてくれました。当初は良い上司にも恵まれたと思っていたんですが……

課長と二人で「ネカフェの個室」に入ることに

 セクハラ被害を受けるきっかけになったのは、当時の社会情勢に起因する。 「お客さん先に訪問することもありましたが、オンラインでの商談も多くて。訪問の合間に時間貸しのミーティングブースを利用することもありました。そんなある日、連れて行かれたのが、ネットカフェでした」  実際に部屋を借りる段になって、強い違和感を覚えたそうだ。 「そこは完全個室型のネカフェでしたが、課長が選んだ部屋は『フルフラットシートの部屋』だったんです。『え?』と思いました。それが顔に出ていたのか、『こういう部屋の方が落ち着いてできるからやりやすいんだ』と言われて……そういうものなのかとその時は納得してしまったんですが……」
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「仮眠を取る」と言い出して…
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込み入った話や怖い体験談を収集しているサラリーマンライター。趣味はドキュメンタリー番組を観ることと仏像フィギュア集め
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