駅の券売機で何度もやり直す“80代男性”。善意で「代わりに切符を買ってあげた」結果、まさかの一言――大反響・総合トップ10
日刊SPA!で反響の大きかった2023年の記事をジャンル別に発表してきたが、今回は総合トップ10。初回とランキング発表時の反響をあわせて集計、本当にスゴかった記事を発表する。第3位はこちら!(集計期間は2023年1月~2024年3月。初公開2023年12月18日 記事は取材時の状況)
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近年は全国的に縮小傾向にあるJRのみどりの窓口。それでも自動券売機が設置されているので購入に困ることはないが、こうした端末の操作が苦手な高齢者にとっては状況が異なる。券売機の前で買い方がわからず、四苦八苦している姿を見かけることも珍しくない。
今から半年ほど前、隣県に住む友人に会うため、その最寄り駅までの切符を買おうと券売機の前に並んでいた機械設備メーカー社員の香田佳宏さん(仮名・32歳)も券売機の前で困っている80歳くらいの年配男性に遭遇。そこで「よかったら手伝いましょうか?」と声をかけたそうだ。
「その駅はみどりの窓口もなく、新幹線や特急券が買える券売機は1台しかなかったんです。その方は購入画面を途中までは進めるのですが、取り消しボタンを押して最初からやり直すのを何度も繰り返していました。そのため、この調子だといつ自分の番が来るかわからなかったので(苦笑)」
申し出に対して老人は感謝の言葉を述べることもなく、「じゃあ、やってくれ」とぶっきらぼうな口調で言ってきたとのこと。その態度に少しカチンと来たが次の電車の時間が迫っていたため、相手にせず希望する行き先までの切符を買うことにしたそうだ。
「その方の目的地は都内。少し離れた場所にあるターミナル駅まで在来線で行き、そこから新幹線で東京まで向かう形になるため、『このルートでいいですか?』と一応確認を取りました。その前に指定席や窓側の席を希望なのも聞いていたからそれに従って画面を進めていたのですが、なぜか明らかにイライラした様子で『早くしろっ!』と急かすように言ってきたんです」
しかし、香田さんが券売機を操作し始めてから時間は1~2分しか経っていない。あとは現金かクレジットカードを投入するだけの状態になっていたため、ここで交代しようとしたが老人はこれを拒否。無言で彼に1万円札2枚を渡して券売機に入れるように迫ったのだ。
切符は無事に発券され、お釣りと合わせて本人に渡したが、老人はさも当たり前な様子で何も言わずに改札口に向かってしまう。ただし、このときは次の次の電車のアナウンスが流れていたため、「切符を買うのに必死で気にならなかった」と香田さん。自身も切符を購入し、改札口近くのホームの乗車口にいる老人の後ろに並ぶと、「間に合ってよかったですね」と声をかけたそうだ。
ところが、老人からは「あんたがさっさと切符を買ってくれたらもっと早く中に入れた」と予想外の一言。このあまりの失礼な態度に思わず、「手伝ってやった人間にお礼の言葉すらなく、それどころか文句を言ういってあんた何様だよ。いい歳してそんなことも分からないのか?」と言い返してしまったそうだ。
「いい歳してカッとなってしまいました……。そこは至らなかったと反省しています。でも、別に感謝してほしくて手伝ったわけじゃないですが、ああいう物言いってさすがに人としてどうなのかなって。亡くなった私の祖父は、孫の私や両親にも小さなことでも何かしてもらったら必ず『ありがとう』って口にする人だったから同年代の方でもこんな態度を取る人がいることに逆にショックでした」
善意で手伝ったのに相手はなぜか命令口調…
お礼どころか文句を言われる
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ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。
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