息子1人に3030万円の教育費。世帯年収700万円でさせた海外留学の「悲しい代償」――大反響・総合トップ10
日刊SPA!で反響の大きかった2023年の記事をジャンル別に発表してきたが、今回は総合トップ10。初回とランキング発表時の反響をあわせて集計、惜しくもトップ10を逃した記事を順位不同で紹介!(集計期間は2023年1月~2024年3月。初公開2023年2月28日 記事は取材時の状況)
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「かわいい我が子を少しでもいい大学に」そんな思いから、塾代や学費などを惜しげもなく払う親が増えている。しかし、「課金型教育」とも呼ばれる状況は、成果が出るどころか、むしろ「カネを使うほど成績が上がらない」という悲しい現実も生んでいる。こうした親たちのリアルな教育事情を特集。教育費から、そのコスパを解き明かしていく!
子供の海外志向は喜ばしい話だが、費用面を考えると親は頭が痛い。
都内在住の松田修平さん(仮名・61歳)は現在、日本の有名私大に通う長女に加え、米フロリダ大学に留学している長男の大学費用も支払っている。特に長男は私立中学時代から海外留学をさせるなど、延べ3000万円以上の教育費をかけてきた。その転機は小学4年の頃だったという。
「地元の公立小学校に通っていたのですが、三者面談で担任の先生に『できれば中学受験をしたほうがいい』と勧められたんです。理由を聞くと、居住地域に在日外国人の子どもが多いために、『公立だと彼らに合わせた授業をするので、勉強の進み具合が遅くなってしまう』と。そこで妻と相談して私立中学受験のための塾に通い始めたんです」
そして受験の末に、北区にある中高一貫校に入学した。
「その学校では、ニュージーランドの提携校への短期留学を実施していて、中3の春休みに行ってこいと。早いうちから海外を経験しておいたほうが、将来の選択肢が広がると思ったんです。そうしたら、高校3年の進路相談のときに、『アメリカの大学に行きたい』と言いだしたんですよ」
中学生から留学開始。塾などへの重課金で家計は常に火の車
将来の選択肢が広がると…
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