「ゴミ屋敷で親が孤独死」に後悔する子供たち。特殊清掃人が語る壮絶な現場――仰天ニュース傑作選
大事件ばかりがニュースではない。身近で巻起こった仰天ニュースを厳選、今回は反響の大きかった記事より、いま再び話題になっている記事に注目し紹介する!(集計期間は2018年1月~2023年12月まで。初公開2022年2月19日 記事は取材時の状況、ご注意ください)
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「親の死」いつかは必ずやってくる別れの前に、今から心がけるべきことは何か? 今回は武蔵シンクタンク代表の塩田卓也氏に特殊清掃のプロから見た現場について聞いてきた。後悔のない親の死を迎える前にすべきこととは――
孤独死や事故死などの現場を原状回復する業務を行う特殊清掃業者は子供の依頼で、多くの親の死の跡を見ている。
「独立や離婚による生き別れなど、さまざまな事情があるとはいえ、親が住んでいたゴミ屋敷と化した部屋の惨状を見て『死ぬまで独りぼっちにさせてしまった』と悔やむお子さんは多いですよ」
そう語るのは、数々の現場を担当してきた武蔵シンクタンク代表の塩田卓也氏。
なかには、よかれと思ってしたことが後悔の種となるケースも。
「子供は強がった親から『ひとりで平気だから、わざわざ連絡は要らないよ』と言われて従ってしまうことが多い。でも実はそういう親ほど、子供からの手紙や写真を丁寧にファイリングしていたりするのです。
その親御さんの遺品を依頼者に渡したときに、号泣して『ありがとう』と、何度も頭を下げていた姿が忘れられません」
さらに塩田氏は続ける。
「親の気遣いを真に受けて、関わらなくなってしまうことが、一番の後悔に繋がる。遺品整理の現場を見ると、家族からの連絡はどんな形でも、人が生きる糧になると感じますね」
子供に迷惑をかけたくないというのが親心。言葉の裏をくみ取り、いたわることが後悔のない別れのための第一歩だ。
2003年、武蔵シンクタンクを設立し、代表取締役を務める。約10年にわたり、あらゆる現場を担当した特殊清掃のプロフェッショナル
<取材・文/週刊SPA!編集部>
独りぼっちにさせてしまったと後悔…
親の気遣いを真に受けてしまうことが後悔に繫がる
大切な人との繫がりこそ人が生きる糧
【遺品整理士 塩田卓也氏】
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