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元カリスマホスト・城咲仁の今。自ら厨房に入っていた実家の中華料理店が閉店…明かした舞台裏と“父への想い”

 元カリスマホストでタレントの城咲仁さんが勤めていることで話題となった、東京都板橋区にある創業58年の老舗中華料理店「丸鶴」。店主、岡山実さんの息子である城咲仁さんが、“年収1億円ホストの今”として、父が守ってきた中華料理店に対する想いを語ったインタビューが、先日ABEMAニュースで放送され、大きな反響を呼んだ。  その丸鶴が年内で閉店されることが、城咲さん自身のYouTubeチャンネル「ジンチカちゃんねる」で発表された。
城咲仁さん

11月7日、城咲仁さんがタレントで妻の加島ちかえさんと一緒に配信しているYouTubeチャンネル「ジンチカちゃんねる」で、丸鶴の閉店を発表した

 岡山さんが断腸の思いで決めた閉店。58年の歴史に終止符が打たれることが決まった今、城咲さんにその胸中を打ち明けてもらった。

常にお店を一番に考えている人の決意

城咲仁さん

城咲仁さんと父の岡山実さん

 店主の岡山さんは、これまでに脳梗塞で7回倒れており、まさに命懸けでお店を続けてきた。そんな父親をサポートすべく、最近の城咲さんはタレント活動の傍ら厨房に入り、お店を切り盛りしていた。 「親父はこれまでに何度も倒れていて、最後の大手術の時に10本のボルトを背中に入れて固定し、その状態で半年以上やってきたのですが、そのボルトの2本が緩んでしまって……。激痛に耐えながら何とかやっていたのですが、その数日後に自宅で意識不明になって倒れたんです。特に目まいがしたとか具合が悪くなったとかではなく、気が付いたら倒れていたらしく、その時に引退を決めたと話していました」  そんな岡山さん、これまでは自分の体調がどんなに悪くても、常にお店のことを一番に考えていたという。 「以前、入院して病室でキツそうにしている時に『頼むからお前、職人さんと2人でお店を開けてくれ』って言われたことがあって。それくらいお店を失いたくない、60年近くお店の事を一番に考えていた人が自分から閉めたいと言ったんです。なので、さすがに『お客さんには少し待ってもらって再び開けよう』とは言えませんでした」  安くてお腹がいっぱいになる町中華で超人気店ともなれば、仕込みの量もハンパではない。もう、その過酷な作業を満身創痍の高齢の父親にはやらせたくないと城咲さんは語る。
中華料理

仕込み中のチャーシュー(一部)。以前は、出前もやっておりメニューも現在の5倍ほどあったので、仕込みの量はハンパなく多かったという

「親父は79歳なんですけど、そんなおじいちゃんが朝の5時半から寒い調理場に一人で入って、黙々とレタスを切って、スープを作りながら、冷たい水で米を研いで、チャーシューを仕込んで……って、店が閉まることよりも、僕はそれを想像する方がキツくて。いまは職人さんが手伝ってくれていますが、親父にはもうやらせたくないんですよね」

家族として当たり前の行動

 丸鶴のTシャツを着てお店に立つ城咲さんを見ると、お店を継いだと思う人も多いだろう。だが、本人曰くお店を継いだワケではなく、「父のチャーハンの味を守りたい」という一心で働き始めたようだ。 「みんな、親父が体調を崩したから僕がお店を継いだって思っているんですが、そうではないんです。そもそもは、僕の妻が『お義父のチャーハンをどんな形でもいいから残せないのかな』って言ってくれて。でも、自分が毎日調理場に立つのは無理だから、冷凍チャーハンとして商品化するために厨房に立ち修行を始めたんです」
城咲仁さん

城咲仁さんとご両親

 つまり、お店を継ぐ継がないの話ではなく、単純に家族として、息子として当たり前のことを言っただけであった。 「そのあとに親父が体調を崩しまして……。家族が苦しんでいる時に、長男の僕が助けないで誰が助けるのか。自分がお店に入って『みんなで丸鶴を残すぞ!』ってやらないと、スタッフのみんなも心が折れちゃうし、お店を存続させるために、少しでもフォローしようと思い、厨房に入ることにしました。その時は、なくしてはいけないモノを失っちゃいそうな気持ちになって怖かったんですよね。僕を育ててくれた人が死にかけているのに助けに行かなかったら、今やっている僕の生き方が嘘になっちゃうんですよ。タレントって人を幸せにする仕事なのに、家族すら幸せにできず蔑ろにしているヤツの言葉なんて誰も聞かないでしょ」
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初めて知った“孤独の日々”
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パチンコ雑誌『パチンコ必勝ガイド』『パチンコオリジナル実戦術』の元編集者。四半世紀ほど勤めた会社を退社しフリーランスに。現在は主にパチンコや競輪の記事を執筆している。
X(旧Twitter):@sagyosakurai

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