更新日:2012年05月26日 00:17
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未成年風俗「ミテコ」の衝撃 関西A地区潜入ルポ

 いくら「性の低年齢化」が叫ばれているとはいえ、13歳の中学生が“本番風俗店”で働くとは誰が想像しただろうか。兵庫県警生活環境課と兵庫署は、児童福祉法違反(有害目的支配)の疑いで、神戸・福原のソープランド経営者(売春防止法違反罪で起訴済み)らを追送検した。経営者の男は、女子生徒が知人の20代女性の身分証明書を提出したため「成人だと思っていた」と供述し「被害者だ」と主張するが、ともすれば小学生を成人と見間違うとはなんとも不可解だ。 実はこうした18歳以下の少女らを、関西では隠語で「ミテコ」と称し、一部の店は黙認して雇う傾向にある。事実、4月27日には大阪・ミナミのガールズバーの経営者が小学生と中学生を雇ったとして書類送検されている。 「ミテコは『身分証を提出できないコ』の略。特に関西某県の“A地区”に多く、店によっては大半がミテコのキャバや風俗店もありますよ」(関西在住スカウトマン)  取材班は関西空港にほど近い某市の「A地区」に飛んだ。200メートルほどの一角に数百軒のスナックやキャバクラ、風俗店がある。前出のスカウトマンに聞いた店の特徴を手がかりに「ミテコがいるキャバクラ」を特定すべく、客引きたちに話を聞いた。 「若いコ(18歳以下)と遊びたいんだけど……」と水を向けると、「この辺は20歳以上しかいませんよ……でもロリ系で若く見えるコだったらいますよ……」  奥歯に物が挟まった言い方が気になる。そして、飛び込みで入ったキャバクラの従業員B子(21歳)から衝撃の事実を耳にする。 「ウチは14歳で叔母さんのスナックで働き始め、先輩の紹介で15歳でキャバに入ったわ。みんなこの辺は15(歳)くらいから水商売やるんよ。身分証? そんなのどこも確認せえへん。履歴書に『20歳』って書けばソレで終わりやわ」  21歳で水商売歴7年とは……。それに加え身分証の確認をしない気風にも驚いた。続いて席に着いたC子(19歳)にそのことを告げると、一笑に付された。 「B子、14からやってるの? ウチなんか16からだからチョー真面目なほうやな(笑)」  C子は求人誌を見てこの店に応募、オーナーに正直に16歳ということを告げたが、「ええから、ええから」と即決されたという。C子は続ける。 「アンタらミテコ目当てなん? なら階下の店に行ったらええわ」
ミテコ

表情には幼さが残る17歳のD子だが、水商売歴はすでに3年。「もう若くないのよ~」と冗談を言った

 C子の情報を元に、「M」の扉を開ける。一見、どこにでもありそうなキャバクラだが、店内をウロウロしているホステスが明らかに若い。ツルツルの生足、背伸びした派手なメイク。席に着いたのは17歳のD子、中退した「元高校生」だという。 「17歳がキャバで働けるの?」と記者が問えば、「普通やで。ウチの店は16歳、17歳ばっか。お兄さん、こん中には、お持ち帰りされるコもおるで」と、あけすけな話をふってくる。 「ウチはしてないけど、タダのコが多い。ボトルいれてくれたらとか、指名くれたらとか……」  こうした「ミテコ」を発見したのはキャバクラだけではない。同地区の「裏サロ」と呼ばれる類の店にもいた(5/8発売の週刊SPA!「U-18女子危険なエロ系バイトの現場に驚愕」に掲載)。  13歳のソープ嬢は、店側が勤務中の外出を禁止するなど管理下に置いていたとされている。事情に詳しい風俗ライターによれば「ミテコ」を雇う店は基本、摘発を逃れるため、例えば、16歳で雇えば、18歳以上になるまで店で囲い、決して辞めさせない。移籍させるとしても同じグループで回し、情報の漏洩を防ぐのだという。<取材・文・撮影/「風俗(かぜ)を読む」取材班>
週刊SPA!5/15号(5/8発売)

表紙の人/堀北真希

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