『正しい殴られ方』樹木希林著を出せば売れる(ギャル雑誌元編集長)
出版不況と言われる昨今。でも、企画さえよければ売れるはず。てなわけで、「実現困難だけど、こんな本なら絶対売れる!」というドリーム企画を目利きの皆さんに披露してもらいましょう!
●中條寿子氏
「女のコがぶつかる“結婚・暴力・育児”の3つの壁をテーマにしました」
ギャル御用達雑誌『小悪魔ageha』の元編集長・中條寿子氏が、「女のコが少なからずぶち当たる3つの壁“結婚・暴力・育児”をテーマにした」という企画とは?
「まずは女性ファンの多い小泉進次郎氏の著作で、彼のお嫁さんになれるボーダーラインがわかる本。墨入っててもいい? 中卒OK? バツイチや子持ち、夜のお仕事経験者は……など、進次郎さま本人にズバッと答えてもらうんです」
このジャッジポイントはいささか偏っている気も……。
続いての提案は、樹木希林による『正しい殴られ方』。
「『暴力は結婚してすぐ、毎日でした』という希林さん。別れる、諦めて殴られる、戦う、の3択の中から3番目を選んだ希林さんに正しい防御法、有効だった逃げ方、こっそり行える反撃法などを教えてもらう。DV癖の特効薬がない現在において、愛した男がDV男、もしくはDV男しか愛せないのならば、“死ぬまで彼の暴力とつきあうたった一人の女になろう”という覚悟を決めさせてほしい」
もうひとつ挙がったのは今流行りのイクメン本なのだが、「ぜひジョン・レノンの育児本を!!」って、とっくに他界してますがな。
「歴史に名を残した人物で育児休暇を取った男性はジョンしかいないはず。ウチの旦那も『ジョンがそうなら自分も育児退職していいかも』と覚悟を決めてくれました。あれだけすごい功績のある人だからこそ、説得力があります。いっそイタコさんなどにジョンを憑依させて、育児ハウツーを教えていただくというのはいかがでしょう」
イタコの人選は熟考しないとね。
【私の企画案】
小泉進次郎 著
『進次郎さまと結婚したい私たちに可能性はどこまであるのか?』
樹木希林 著
『正しい殴られ方』
【中條寿子氏】
’05年『小悪魔ageha』を立ち上げ、公称発行部数40万部の月刊誌に。今年1月同誌編集長を退任、現在は『週刊金曜日』などで執筆中
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