ネットの利便性を凌駕する地元仲間との熱い絆とは!?
―[ネット無しでも[快適ライフ]白書]―
“一億総インターネット”時代到来かと思いきや、「家にネットがなくても平気」という人々が、実は数多く存在していた! 家にネット環境がなく、ケータイのネットも積極的には使わないという彼らの実態とは?
【CASE1】ネットの利便性を凌駕する地元仲間との熱い絆
宮田哲哉さん(仮名)・29歳・大工
ネットしてない歴 29年
過去に友人からパソコンを譲り受けるも、使い方や契約方法がわからず10年以上実家に放置。現在はお得な情報から風俗情報まで、すべて地元友人からの口コミで網羅している
「帰宅してすぐにネットに接続、カタカタと一人でパソコンって、友達がいないヤツみたいで寂しすぎる。まあ、使えないヤツのひがみもありますけどね(笑)」
茨城県の田舎町で大工として働く宮田さんは、生まれてこのかた家にネット環境がないというツワモノ。それでも生活に不便さを感じたことは一度もないという。
「娯楽は主にDVDやテレビ、それにマンガ。情報誌やパチンコ・スロットの情報はコンビニの立ち読み程度で十分です。寝る前、立ち読みするためにコンビニに行くこともしょっちゅうッスね」
「コンビニは自分の本棚」と言い切る宮田さんの言葉に、まったく悪気は感じられない。ヒマさえあれば地元の友人とつるむという彼。そんなときは、メールやmixiで呼びかけているのだろうか?
「まさか! いちいちダチと集まるのに、ちまちま連絡を取り合うなんて面倒くさいでしょう? 田舎だから連中が集まる居酒屋なんて大体決まっているので、行けばいつの間にか結構な人数が集まっているんです。一人で店に入った瞬間、『オイッス~』みたいな」
しかもこの地元ネットワーク、個々の友人が持つ情報量がすごい。
「風俗も好みのタイプを詳しいヤツに伝えておくだけで、格安でサービスのいい店舗を紹介してくれます」
夜のオカズや風俗情報をネットに頼ったことが一度もないというから驚きだ。
「ほかにも”絶対勝てる”パチンコ店情報にやたら詳しいヤツや、大抵の店にツケ・割引が利くヤツとかがいて、地元のダチに勝る情報源はないッスね。ネットの情報ってどこか嘘くさいし、失敗したら『クソ、騙された!』って思いそう。本当に必要な情報なんて限られてるし、だったら友人情報のほうが便利だし都合がいいんです」と語る宮田さん。ちなみに今回の取材時に初めて、「2ちゃんねる」の存在を知ったとか。
「何それ? 地デジの新しいチャンネル?」
地元パワーをあなどるなかれ。生きた情報を知りたくなったら、今すぐ近所の居酒屋に行くべし!
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