アナタならどうする もしも上司がヅラだったら!?
電車の中や街中で「あの人、ヅラ!」と思うことは少なくない。今どきの技術なら、もっと自然な感じにできるだろうに、なぜあんなバレバレのヅラをかぶるのか。ヅラ使用者の心理、カツラメーカーの最新技術など、男の頭髪問題にSPA!が迫る!
アナタならどうする
もしも上司がヅラだったら!?
東日本大震災に伴う福島第一原発の事故について、原子力安全・保安院のスポークスマンとして連日の会見に臨んでいた西山英彦審議官。しかし、原発の深刻な状況とは別の意味で、視聴者の目を釘づけにしたのが西山氏の頭髪だった。両サイドの髪と、色も質感も違う髪が覆いかぶさったようなヘアスタイルに、「ヅラじゃないか」との疑惑が噴出。ネット上には頭頂部がハゲあがった西山氏の写真もアップされ、「隠蔽だ!」と騒がれた。
まあ、西山氏の場合は、非常事態で取るものもとりあえずかぶってきたのかもしれないが、困るのは、身近にバレバレのカツラをかぶっている人がいるケースだ。
「50代の課長が、ある日、突然カツラで出社してきたんです。”あれっ、課長の髪の毛、増えてない?”って、みんなすぐに気がついて」と苦笑するのは建設会社に勤める35歳の男性。「見ちゃいけないと思うんだけど、つい目がいっちゃう。課長も普通にはしてるんだけど、何となく落ち着かない感じで、動きもぎこちない。その日のうちに”○○課長がヅラ装着”と全社員に認識されました」とは、すごい情報伝達速度である。
「あまりに唐突だったんで、周囲の人間も反応できなくて。向こうから『カツラにしたんだ』と言ってくれれば、『いいじゃないですか!』『似合いますよ』とか言えるけど、こちらから話題にはできないですよね。カツラ自体は”わりと自然だけどカツラだよね”って感じ。妙に毛の量が多いんですよ。仕事はとてもできるし、人間的にも尊敬できる人なので、別にカツラだからバカにする気はないんです。ただ、やけに頭を気にする場面がチラホラあるから、痛々しいというか、大変だなと思うことはありますね」
逆に、「上司がある日、ヅラを外してスキンヘッドになってて、どうリアクションしていいかわからず固まってしまった」(30歳・女・情報)との声も。「その人がヅラだってことは社内では暗黙の了解だったんですけど、何の断りもなく外されても困りますよね。『イメチェンしてみたんだけど、どう?』とか振ってくれれば、『イケてますよ!』とか言えるのに……」。
かぶるにしても脱ぐにしても、かくも周囲を困惑させるヅラ使用者たち。そこにはいったいどんな心理が働いているのだろう。
会見する西山英彦審議官。まさかご本人もヅラ疑惑で
話題になるとは思いもしなかっただろうけど
― 人はなぜ[すぐバレるヅラ]をかぶるのか?【1】 ―
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