SNSでイタいオッサンの共通点【永江一石×村上福之】
―[オッサンのSNSが気持ち悪い!]―
SNSが“当たり前”のものであるご時世。そんななか、やたら元気なのがOver40のオッサンたち。「フェイスブックやツイッターのタイムラインがオッサンだらけ。しかも内容がどうも気持ち悪い」との声をよく聞く。なぜSNSでやらかしてしまうオッサンがいるのか? いずれオッサンとなる身である。果たして、どう振る舞うべきなのか。SNSでの集客プロモーションに従事し、FBの動向をウオッチする永江一石氏と、『ソーシャルもうええねん』の著者で、歯に衣着せぬ発言で注目を集めるエンジニア・村上福之氏による「SNSにおけるオッサン」放談!
◆中年男は何を書くべきか?分をわきまえ、顧客視点を持つべし
永江:FBのイタいオッサンの典型は、明らかに架空IDの女のコからの友達申請を受けまくって、「モテ期が到来!」と勘違いしている人でしょう。最近はmixiから出会い系業者が流れてきているんだけど、オッサンは怪しいと思いつつ、嬉しくて受けちゃう。
村上:プロフィール画像で画像検索をかけると、台湾のブログのモデルの写真だったりしますよね。
永江:ヒドいとKARAのメンバーの写真ってこともある(笑)。なのに「今日もキレイですね」とか、毎朝レスをつけていたりする。
村上:オッサンはそもそも孤独で、SNSでも友達がいなくて寂しいんでしょうね。この間、「社内でFBを推進しているのに盛り上がらない」って話を聞いて、その会社の女のコに聞いたら、「上司が入るとウザいから女子限定の非公開グループで盛り上がってます!」だって(笑)。
永江:LINEに移った女のコも多そうだしね。FBは若い層が減ってるけど、オッサンたちは行く先がない。
村上:LINEは友達がいないと楽しめないですからね。ただFBでも、本当のリア充の人はチャットやメッセージ機能は使っても、フィードは見ないし、書かないという印象ですけどね。
永江:最近は、登録した上司に自動でいいね!をつけて回るアプリがハヤっているみたい(笑)。あと、情報商材に引っかかる人も多いですよね。情報商材で儲けている出版社が、自社の本の格言的な部分の写真をFBにアップしていて、オッサンはいいね!を押しちゃうんだけど、そのいいね!は広告に使われていたりする。
村上:格言好きだから、脊髄反射で押しちゃうんでしょうね。
永江:FBの格言系のページは、著作権侵害も多いんですけどね。
村上:本当にアフィリエイターばかりですよね。
永江:一方で朝から晩までいいね!を押してるオッサンもいる(笑)。自称「フェイスブックコンサルタント」で、一日1000くらいいいね!を押してスパム認定されたという。
村上:一体何をコンサルする人なんですかね(笑)。まあ、いいね!の数を気にする人は、つけられたら喜ぶんでしょうけど。
永江:いいね!がつかず寂しくてやめる人もいるしね。誰かに見てもらいたくて書くのは当たり前なんだど、やっぱりいいね!をつけたくない、つまらない投稿もあるわけで……。
村上:とりあえずネガティブ発言は嫌われますよね。
永江:政治や食事した店の文句ばかり書いているような人は非表示にするよね。そもそもオッサンでも現役でバリバリで働く人は、あまりFBに個人的なことを投稿しない。暇な人ほど説教や愚痴も多くなるんだよ。
村上:あと経営がヤバい社長ほど政治の文句を言いがち。橋下市長もヤバいときに限ってツイート連投しますよね。だからSNSの更新頻度って、仕事の状況のヤバさと反比例するんじゃないかと。
永江:でもFBの話題って、結局は犬猫・食生活、孫子供の3強が8割以上なんだよね。食べ物の話題は偉そうじゃなければいいね!を押しやすいし。
村上:語る人はイヤですねぇ。
【後編】「SNSでハジけちゃうオッサンへの忠告」に続く⇒https://nikkan-spa.jp/408809
【村上福之氏】
’75年生まれ。クレイジーワークス代表取締役総裁。著書『ソーシャルもうええねん』やブログでの歯に衣着せぬ物言いで注目される。苦手なものは人付き合い
【永江一石氏】
’57年生まれ。ランダーブルー代表。ブログでITマーケティングやSNSに関する記事も執筆する。『素人の顧客の意見は聞くな』が電子書籍で発売中
― オッサンのSNSが気持ち悪い!【7】 ―
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