ついやりがちな【間違った匂い対策】
夏場にいや応なしに気になってしまうのが、体臭の存在。もちろん周囲の匂いも気になるが、同時に自分も誰かの脅威になっている可能性も忘れてはいけない。汗・皮脂や衣服、さらには新たな要因まで……。この時期の“見えない敵”に打ち勝つ方法とは?
◆匂い対策には正しい対処法が何より肝要
これまで、SPA!で紹介(https://nikkan-spa.jp/480713)してきたように、部位や種類によって匂いの性質は大きく異なる。「対策には正しい理解と対処が必要」と体臭治療で知られる五味クリニックの五味常明氏は強調する。
「間違った対処法で、余計匂いを悪化させてしまうことも多いです。その代表格が、デオドラント剤の乱用。デオドラント剤を使いすぎると滅菌状態になり、匂いのもととなる細菌が繁殖してさらに強い匂いを発するケースもあります」
また、制汗スプレーは汗腺を塞いでしまうので、使うとしてもワキに限定するのが望ましいとか。
「汗をかかないようにと、部屋をエアコンでキンキンに冷やすのもNG。こまめに汗をかかないと、汗腺に老廃物が溜まり、次に汗をかいたときに一気に匂いの強い悪い汗が出てきてしまいます」
風呂上がりも、エアコンではなく扇風機などの風でゆっくり汗を乾かすほうがベターだ。
「あと、ワキガの場合、治療しないと治りません。ただ、実は自分で気にしすぎてしまっている『自己臭恐怖』のケースも多い。気になる人は一度診察を受けましょう。本当にワキガだったとしても、今はボトックス注射や簡単な手術ですぐに治りますのでご心配なく」
間違った対処法はいくらやっても悪化するだけ。冷静に自分の体に“鼻”を傾けてみる必要がある。
【五味常明氏】
五味クリニック院長。ワキガや体臭、多汗症などの治療と対策を行う。著書に『気になる口臭・体臭・加齢臭』『デオドラント事典―気になる“カヲリ”を予防しよう!!』など多数
取材・文/藤村はるな 上野 智(ミドルマン) アンケート協力/アイブリッジ イラスト/森宏
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