メジャー屈指の破天荒監督ジョー・マッドンの奇策。クラブハウスにDJ、動物園を…
ダルビッシュ有が所属するテキサス・レンジャーズの4年連続プレーオフ進出を打ち砕いたのは、メジャーリーグ屈指の破天荒監督だ。
かつて岩村明憲(ヤクルト)も所属していた強豪球団、タンパベイ・レイズ。今季のレギュラーシーズン全日程(162試合)を91勝71敗で終えてレンジャーズと勝率で並び、現地9月30日に一発勝負のプレーオフ進出決定戦で激突した。
「負ければ終わり」の大一番は、レイズが敵地でレンジャーズを下し、ここ6年間で4度目のプレーオフ進出を決めた。
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レイズのクラブハウスはときに動物園にもなる。これまでオウム、ペンギン、そして体長20フィートのパイソンといった珍獣たちが、試合前の選手たちを訪問した。ある地元記者がレイズのクラブハウスを「中に入るまで何があるかわからないワンダーボール」と呼ぶのも頷ける。 ⇒【動画】「Rays welcome penguins to clubhouse」はコチラ https://nikkan-spa.jp/516023
⇒【動画】「Maddon, Rays players hang out with python」はコチラ https://nikkan-spa.jp/516023
マッドン監督のリラックス施策は球場内に止まらず、敵地への遠征時にはチーム全体でコスプレを楽しむ。「1950年代風の帽子」「パジャマ」など毎回テーマを設けて、移動中にプチファッションショーが開催されるのだ。 ⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=516030 試合中の采配もユニークで、打順やポジションを毎日ガラリと変えたり、外野手4人シフトを敷いたり、満塁の場面で敬遠策を取ったこともある。そもそも打順にはあまり意味を見出していないらしく、何と地元の商工会議所メンバーにスタメンを決めてもらったこともある(詳細はこちら→https://nikkan-spa.jp/206184)。2012年6月には当時在籍していた松井秀喜氏を、不振だったにも関わらず「誕生日だから」という理由でスタメン起用した。 常識では考えられない奇策をフィールド内外で繰り出すマッドン監督だが、限られた戦力で毎年好成績を残すその手腕は評価が高い。2008年、2011年には、30球団で最も優れた監督に送られる最優秀監督賞を受賞した。 とにかく選手たちをリラックスさせることに工夫を凝らすマッドン監督の監督術。何かと「場を引き締める」ことばかり考えがちな日本のスポーツ界も、学べるところがあるかもしれない。 <取材・文/スポーツカルチャー研究所> http://www.facebook.com/SportsCultureLab 海外スポーツに精通したライターによる、メディアコンテンツ制作ユニット。スポーツが持つ多様な魅力(=ダイバーシティ)を発信し、多様なライフスタイルを促進させる。日刊SPA!ではMLBの速報記事を中心に担当
1998年に新球団として誕生したレイズは、創設から10年間で9度の最下位と長らく低迷していた。しかし2008年、強豪ヤンキースやレッドソックスを押し退け突如リーグ優勝を成し遂げると、2010年、2011年、そして今年とプレーオフ進出。かつてのお荷物球団も、今やメジャーを代表するエリートチームである。
そんなシンデレラストーリーの立役者が、メジャー屈指のユニークかつ破天荒な人柄で知られるジョー・マッドン監督だ。
圧倒的な資金力を誇るヤンキースやレッドソックスと違い、レイズはメジャーでも指折りの貧乏球団。他球団からスター選手を補強することもできず、チームは生え抜きの若手選手と峠を超えたベテラン選手で構成される。
そんなチームを率いるマッドン監督の仕事は、選手たちから最大限のパフォーマンスを引き出すこと。そのためにマッドン監督が何よりも大切にしていることが、選手を“リラックス”させることだ。
マッドン監督が導入した代表的なリラックス策が、クラブハウスへの“珍客”招待である。
今年4月にチームが低迷していた時期、マッドン監督は試合前のクラブハウスにDJを招待した。試合前の練習はほどほどに、音楽でも聞いてリラックスしよう!という試みだ。クラブハウスにヒップホップのビートが鳴り響く光景に、地元記者も目を丸くした。
DJだけでは物足りず、ある日はラテンバンドを招待しミニライブを行った。また別の日には、マジシャンが試合開始直前まで手品を披露したこともある。
レイズのクラブハウスはときに動物園にもなる。これまでオウム、ペンギン、そして体長20フィートのパイソンといった珍獣たちが、試合前の選手たちを訪問した。ある地元記者がレイズのクラブハウスを「中に入るまで何があるかわからないワンダーボール」と呼ぶのも頷ける。 ⇒【動画】「Rays welcome penguins to clubhouse」はコチラ https://nikkan-spa.jp/516023
⇒【動画】「Maddon, Rays players hang out with python」はコチラ https://nikkan-spa.jp/516023
マッドン監督のリラックス施策は球場内に止まらず、敵地への遠征時にはチーム全体でコスプレを楽しむ。「1950年代風の帽子」「パジャマ」など毎回テーマを設けて、移動中にプチファッションショーが開催されるのだ。 ⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=516030 試合中の采配もユニークで、打順やポジションを毎日ガラリと変えたり、外野手4人シフトを敷いたり、満塁の場面で敬遠策を取ったこともある。そもそも打順にはあまり意味を見出していないらしく、何と地元の商工会議所メンバーにスタメンを決めてもらったこともある(詳細はこちら→https://nikkan-spa.jp/206184)。2012年6月には当時在籍していた松井秀喜氏を、不振だったにも関わらず「誕生日だから」という理由でスタメン起用した。 常識では考えられない奇策をフィールド内外で繰り出すマッドン監督だが、限られた戦力で毎年好成績を残すその手腕は評価が高い。2008年、2011年には、30球団で最も優れた監督に送られる最優秀監督賞を受賞した。 とにかく選手たちをリラックスさせることに工夫を凝らすマッドン監督の監督術。何かと「場を引き締める」ことばかり考えがちな日本のスポーツ界も、学べるところがあるかもしれない。 <取材・文/スポーツカルチャー研究所> http://www.facebook.com/SportsCultureLab 海外スポーツに精通したライターによる、メディアコンテンツ制作ユニット。スポーツが持つ多様な魅力(=ダイバーシティ)を発信し、多様なライフスタイルを促進させる。日刊SPA!ではMLBの速報記事を中心に担当
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