小林可夢偉、F1復帰の軌跡を振り返る
2014年はソチ五輪とマー君とサッカーW杯の年。ですが、SPA!は「レーシングな年」であると高らかに宣言したい。小林可夢偉が電撃復帰! 伊沢拓也が欧州F1修行! 来年はマクラーレン・ホンダが復活! そしてソニーも? 2014年は可夢偉を旗印に、日本F1レーシング魂ルネッサンスの年になる!!
◆2014年[日本F1レーシング魂]復活宣言!【後編】
⇒【前編】https://nikkan-spa.jp/588332
<小林可夢偉がぶっちゃけ発言!>
◆動画でケータハムとの契約に至るまでの経緯を報告
●ザウバーとは交渉決裂
当初、ザウバー(2012年まで3年間在籍)と持ち込み資金なしで交渉を進めていた。しかし、ザウバーが当てにしていたロシアのスポンサーとの交渉が暗礁に乗り上げ、僕のチャンスはなくなった。
●フェラーリからのオファーを断る
フェラーリからは契約延長(WEC世界耐久選手権への継続参戦)をオファーされた。フェラーリのドメニカリ代表には謝りたおすしかないくらい、今回の僕の決断をハッピーに思っていない。もしフェラーリにいれば、お金をもらって長く乗れた。
●ケータハムと契約成立
ケータハムに持ち込んだのはKAMUI SUPPORTの募金(総額1億8465万5120円)だけ。スポンサー獲得活動は、チームが決まらないと交渉が進まなかった。マシンにKAMUI SUPPORTのロゴを掲載。お金なんかいらない。1年チャンスをくれと訴えた。今年は無給で走る。
◆2014年は日本F1レーシング魂「ルネッサンスの年」になる!
【2008年】
・ホンダ、2008年シーズン限りでF1から撤退
【2009年】
・小林可夢偉、残り2戦にトヨタからF1デビュー!
・トヨタ、2009年限りでF1から撤退
・フジテレビ、2009年限りでF1日本GPの冠スポンサーを降板
【2010年】
・小林可夢偉、ザウバーからF1フル参戦!
・ブリヂストン、2010年限りでF1から撤退
【2011年】
・フジテレビ、2011年限りで地上波でのF1中継を終了
【2012年】
・小林可夢偉、日本GPで自身初の表彰台(3位)を獲得!
【2013年】
・小林可夢偉、F1のシートを失う
・F1日本GP、鈴鹿サーキットが2014年から5年間の開催契約を締結!
・F1日本GP、3日間の入場者数(17万1000人)が過去最低を記録
【2014年】
・小林可夢偉、ケータハムからF1に復帰!
・ホンダからGP2(F1直下のカテゴリー)に伊沢拓也がフル参戦!
・フジテレビ、F1中継契約延長(複数年)!
・ソニー、マクラーレンのタイトルスポンサーに?
【2015年】
・ホンダ、マクラーレンへのエンジン(パワーユニット)供給でF1復帰!
◆ケータハムF1チームとは?
今年でF1参戦5年目の新興チーム。オーナーは格安航空会社エアアジアの最高経営責任者(CEO)のトニー・フェルナンデス。昨年までの4年間で1ポイントも獲得しておらず、昨年のランキングは11チーム中最下位。今年は最下位からの脱出はもちろん、チームにとって初のポイント獲得を目指す。可夢偉のチームメートは、2009年全日本F3チャンピオンの新人マーカス・エリクソン(スウェーデン)。
<2014年からマクラーレンのタイトルスポンサーにソニー説!>
◆ソニー・マクラーレンの噂はどうなった?
昨秋ごろから「マクラーレンの新タイトルスポンサーはソニー」と欧州メディアがたびたび報じてきた。昨年のF1日本GPではソニーの平井一夫社長が鈴鹿サーキットに来場。さらにマクラーレンの新車発表の告知にはPS3で人気のゲーム「バットマン」の加工画像が使われたことから、ソニー説は既成事実のようになっていた。
がしかし、1月24日のマクラーレンの新車お披露目ではスポンサーの発表はなし。すると欧州メディアは「マクラーレンとロータスが日本の技術系企業を奪い合っている」と報じた。それがソニーかどうかはわからないが、いずれにしてもソニーがF1チームをスポンサードすることは確実。平井社長、ご決断を!
取材・文/SPA!日本F1大復活祈念隊 写真/Caterham F1 Team Honda McLaren
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