更新日:2014年06月12日 15:10

「フェイスブック株に気をつけろ」現役金融マンぐっちー氏

順調と思われたアメリカ株式において一つの懸念材料があると言うぐっちーさん。それはハイテク、IT株を中心としたナスダック銘柄だ。これらの下落が招く最悪のシナリオとは? リーマンショック以上ともいうその影響を解説する ◆ナスダック銘柄が引き起こす最悪のシナリオに注意せよ!【後編】
(現役金融マン ぐっちーさん)
⇒【前編】はコチラ
ぐっちーさん

ぐっちーさん

 すべての株主は値上がりするから、とスケベ根性を出して買っているわけですが、フェイスブックに代表されるようなIT産業の将来のヴィジョンについて一体誰が明確なシナリオを持っているのでしょうか。  そして万が一、スマホが売れなくなった時に株価が急落しても経営陣に何も注文がつけられないような株式を、ウォーレン・バフェットのような人が買って支えるなんてことは到底有り得ない。  つまり会社が収益を上げられないと判断された時点で、経営の立て直しに関与できる株主は経営に失敗した既存の経営陣だけで、それ以外の株式そのものに価値がなくなることは容易に想像できます。まして、工場や土地を保有している産業ではなく、担保になるものは一切ない。  こんな危なっかしい株式が市場に蔓延しているという状態はリーマンショック以上に収拾のつかない事態になる可能性を秘めていると私は思います。 【今週の数字】 ’14年4月のナスダック総合指数の最安値 3999.73 ハイテク株やIT株が多く、それらの業績の影響が色濃く反映されるため、近年は昇り調子だった。しかし、4月に急落。4月11日の終値では3000台をつける事態にもなった 【選者】現役金融マン ぐっちーさん ウォール街で20年生きてきたノウハウからブログを執筆するアルファブロガー。金融と経済を中心としたオピニオンブログ「THE GUCCI POST」(http://guccipost.jp/)を主宰している 図版/ミューズグラフィック
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