運送会社社長が「コピー商品」を積極的に購入する理由
世間ではよく「お金持ちはケチ」と言われるが、取材を進めると、お金持ちは単にケチなのではなく、“使うところ”と“使わないところ”のメリハリが利いている人が多いことがわかった。富裕層たちは何にお金を使い、逆に何にお金を使わないのか。一般人とのお金の使い方や考え方の違いに迫る
◆運送会社社長「本物とまったく同じスーパーコピー商品を積極的に購入」【年商12億円超】
年商約12億円の某運送会社で社長を務める霜田孝之氏(46歳・仮名)は、「お金を稼ごうと思ったら、まずは人のために使う」という信条を持っている。
「一晩で50万円を超す高級クラブでの接待は日常茶飯事ですし、クライアントの誕生日には高級なシャンパンを贈るようにしています。人のために使ったお金は、いずれもっと大きくなって返ってくる。価値のあるものを見極めて、お金を出すようにしています」
そう話す霜田氏の腕に眩しく輝く金無垢の腕時計は、ロレックスの本物そっくりに作られたスーパーコピー商品だ。
「いくら精巧に作られているとはいえ、よく見ると本物と違う。海外で売られているコピー商品に、そんなイメージを抱いている人も多いでしょう。ですが、私はフィリピンの工場と繋がりのあるブローカーから購入していて、そこから直接買う商品のクオリティは本物。時計は重さで偽物とバレることが多いのですが、重厚感もあり、本物と照らし合わせても何の遜色もない。ここまで一緒なら、ブランド料金が上乗せされた本物に大枚をはたくよりも、コピー商品に正当な金額を払うほうが価値があると考えるようになったんです。それに、接待などで『いい時計をされていますね』なんて言われるときは、偽物だと笑って打ち明けると、たいていは興味を持って面白がってくれる。コミュニケーションのきっかけにもなるんです」
最近では、ゴルフクラブのフルセットもスーパーコピー商品を使っているとか。
「正規品と比べても、打感は変わりません。それどころか、ドライバーはコピー商品のほうが飛距離が出る気がする。どうやら、僕には偽物のほうが合ってるみたいなんですよ(笑)」
安くて品質も同等かそれ以上、しかもコミュニケーションツールにもなるのだ。
― 資産1億円超 富裕層の[ドケチ哲学]【2】 ―
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