天才ピアニストのイタリア人に、急に呼び出されてみた【ジョヴァンニ・アレヴィ来日インタビュー】vol.2
また今年も、「21世紀のモーツァルト」が日本にやってきた! 世界的な成功を収めている作曲家・ピアニストにして、「前世は本当に日本人だったかもしれない」と思っているほど日本を愛してやまないイタリア人アーティスト、ジョヴァンニ・アレヴィ氏(Giovanni Allevi)が6月16日に5度目の日本ツアーのために来日した。そして、ジョヴァンニ氏はなぜかSPA!をも愛してくれており、その日の夕方に「急だけど、明日インタビューに来ませんか? 話したいこともありますし」とのお誘いが。
そりゃ、ミラノの野外コンサートに1万2000人集めたり、ローマ法王に楽曲を献上したりするようなビッグアーティストにご指名されれば馳せ参じますとも! ということで、6月17日、翌日に東京でのコンサートを控えたジョヴァンニ氏に通算3度目となるインタビューを行うことになった。
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――前回の来日からほぼ1年たちました。その間の活動についてですが、2013年末には『Christmas for you』という、クリスマスソングを演奏したアルバムを出しましたね。どうしてクリスマスの曲を弾こうと思ったんですか?
ジョヴァンニ:2012年のクリスマスのことですが、自分の子供たちにクリスマスの歌を口ずさんであげていたんです。口ずさむごとに子供は興味を惹かれて、ずっと聴き入るんですね。それで、「クリスマスソングだけのアルバムを出してみたら面白いんじゃないかな」という発想が生まれました。
――クリスマスコンサートみたいなのはイタリアでやったんですか?
ジョヴァンニ:コンサートは去年の12月にいくつかあったんですけど、この中から1曲弾いただけです (笑)。『サンタが街にやってくる』を演奏しました。
――ジョヴァンニさんが自分の曲以外を録音するのって、珍しいんじゃないですか?
ジョヴァンニ:もちろん、自分の人生で初めての試みでしたね。他人の曲を自分が演奏して録音するのは本当に初めてのことなので、どういうものになるか、と最初は懸念もあったんですけど、出来上がってみると自分の特色が曲に活かせました。だから自分らしさをこの曲たちでも味わっていただけると思います。
――確かに、古くからのあなたのファンに聴かせたときも「ジョヴァンニっぽいな」と言っていました。
ジョヴァンニ:(笑)。
――しかし、他人の曲を録音し、自分の特色を出すというのは難しいものではないですか?
ジョヴァンニ:録音前は「これはやっぱり自分の曲じゃないので難しいんじゃないかな」という感覚があって取り組んだんですけど、やはり自分の中に染み込んでいる音楽には変わりがなかった。やっぱり自分が知っている音楽だったし、いろんな演奏ができて録音できたので、いい結果になったと思います。そして、全部収録が終わってそれをもってきて、自分の息子たちに聴かせたら微笑んでくれたんで、これは成功じゃないかと(笑)。
――こういったアレンジもののときって、全部譜面に起こして編曲が終わったものを弾いているんですか? それとも即興のジャズ的な部分があるのか?
ジョヴァンニ:即興はまったくないですね。だけど、一応、頭に浮かんだものを楽譜に書き留めて、それをあとでピアノで弾いた、ということです。
⇒【vol.3】に続く
【ジョヴァンニ・アレヴィ ピアノソロ コンサート ジャパンツアー2014】
6月18日(水) 東京・浜離宮朝日ホール 音楽ホール
6月19日(木) 静岡・静岡音楽館AOI
6月22日(日) 京都・京都市立京都堀川音楽高等学校 音楽ホール
6月24日(火) 鹿児島・かごしま県民交流センター 県民ホール
6月25日(水) 名古屋・5/R Hall&Gallery 音楽ホール
6月27日(金) 大阪・あいおいニッセイ同和損保ザ・フェニックスホール
詳細は以下へ http://le-himawari.co.jp/galleries/view/00064/00270
<取材・文/織田曜一郎(本誌) 通訳/堂満尚樹 撮影/難波雄史 取材協力/多治見智高>
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