週刊SPA!の予測的中!? 人民元20円台突入目前の悪夢
ついにSPA!が予測していたことが現実のこととなった。
週刊SPA!(2月4日号)「[人民元高]で日本の庶民生活は崩壊する」という特集を組んだ。アベノミクスによる円安政策で、1元=20円台に突入すると予測したのだ。11月14日現在、人民元は1円=18.96円と19円目前。ちょうど1年前では1元=約16円、2年前の10月では1元=12.5円だったのだ。2年前に比べると50%以上、人民元が高くなっている。
当時の特集では、1元=20円になったとき、負担がどれだけ増えるかをエコノミストの門倉貴史氏が予測した。結果、年収250万円の単身者世帯で4万3517円、年収500万円の家族3人世帯で8万2418円の負担増という数字になったのだ。あれから消費税も8%になり、円安がどんどん進行。原材料費の高騰を受け、食品などの値段も上がっており、インフレ状態になっているのはご存知の通り。さらに当時、門倉氏は中国製品の値上がりが日本経済全体に及ぼす影響を試算したが、年間で2.4兆円ほどのGDP下押し効果(GDPを0.5%下押し)が発生するとした。
9月に発売されたiPhone6が早くも円安を受け、約10%値上げされたが、こうした波は中国産にも今後、どんどん起こってくるだろう。
「上海、北京あたりの物価は完全に日本を上回ってますよ。スタバに行けばラテは500円以上になっちゃうし、真功夫や吉野家などのファストフードに入っても最低500円以上する。夜なんてちょっと高級な飲食店に行けば1人1万円以上になるなんてザラ。人民元が高くなりすぎてしまって、出張に来てもホテルやレストランのランクを落とさざるをえない。ホテルも昔は5000円も出せば4つ星に泊まれたので、今では8000円くらい出さないとまともなホテルには泊れませんよ」(よく中国に出張で訪れる日本人商社マン)
一方、現地の日系工場はもっと逼迫している。
「1元=20円になったら、ホント日本への輸出製品は悲惨なことになりますよ。これまでも円安だったけど、我々、現地にいる日本人の努力で、どうにか凌いできた。日本企業は相変わらず発注価格を据え置きにして、無茶な値段で製品を作れと言ってますからね。そのくせに製品事故が起こればすべてこっちに押し付けてくる。製造コストをそのままにしたいから、質の悪い業者への発注もどんどん増えている。今年上半期に、中国製のノベルティグッズや格安電化製品の回収が相次ぎましたが、来年以降、もっと多くなるでしょう」(広東省に住む日系工場のオーナー)
年初の特集では、品質の低下が予測される中国製品として、LED電球、ぬいぐるみ、スマホ周辺機器食器、自転車太陽光パネル、アクセサリー調理家電、自動車部品、プラスチック製品などをあげた。このまま、20円という大台に乗れば、悪夢が現実のことになるかもしれない。 <取材・文/日刊SPA!取材班>
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