更新日:2015年02月13日 19:51

女子プロレス界の“リアル姉妹ゲンカ” 紫雷美央vs紫雷イオが実現! 遺恨の真相を姉・美央が激白vol.2

今、女子プロレスの世界で“禁断の姉妹対決”が大きな話題を呼んでいる。“美人姉妹タッグ”としてデビューした紫雷美央と紫雷イオ。2人が今回、美央が4団体合同で開催する興行『M.I.O』(2月14日/東京・新宿FACE)で直接対決を行うというのだ。2人の間にいったい何があったのか? 日刊SPA!は渦中の姉・美央を直撃。試合に対する意気込みとともに、遺恨の真相を洗いざらい語ってもらった。 ⇒【vol.1】はコチラ ◆女子プロレスの壁を突き破りたい 紫雷美央 姉・美央が4団体所属を決意したのは、妹との対戦を意識してのことだった。たしかにどこか特定の団体に所属すると、様々なしがらみが絡み合い、対戦が実現しにくくなるのは想像に難くない。口では「妹のほうだけ熱くなっている」と言うが、結局のところは美央もまた妹を強烈に意識しているのだ。そういう意味では、この姉妹対決は避けられない一戦だったのかもしれない。このカードについては「もっと早く実現できていれば」という思いも美央にはあるという。そうすれば準備も今より万全だったし、会場もより大きな場所を押さえたからである(2・14は人気につき前売りチケットが完売)。 美央:今は新日本(プロレス)さんのおかげで、世間でプロレスが再び注目されていますよね。実際、新規のファンもかなり増えましたし。じゃあ女子プロレスはその流れに乗れているのかっていえば、残念ながらそこは微妙なところなんですよ。その危機感が自分にはあるんです。だって世の中で知られている女子プロレスの人って、いまだにジャガー横田さん、北斗晶さん、神取忍さん、アジャ・コングさん……そのへんじゃないですか。はっきり言うと、これはもう私たちの世代では解決できない問題じゃないかという不安すらあるんです。というのは、私たちの世代は女子プロレスのアイドル化が進んだ時代。東スポ・女子プロレス大賞を獲ったのもゆずぽん(愛川ゆず季)だし、新人賞も赤井沙希ちゃん。もちろん彼女たちも、それを支えたファンの人も罪はないです。だけど若くて可愛い子がいいとされる路線を、専門紙すら認めてしまったということですからね。  姉・美央の女子プロレス論は熱を帯びる一方だ。女子プロレスラーのアイドル化によって、たしかに小さい会場では人気が出たかもしれない。それはそれで一定の成果を上げたと言えるだろう。しかし、もっと広く大衆受けを狙うという観点からすると、違う方法論もあったはずだというのだ。もし世間一般に届くような女子プロレスラーが再び出てくるとしたら、それは美央たちよりあとの世代。ひょっとしたら、今、先輩に追いつこうと懸命に頑張っている若手陣や、さらにその下の世代なのかもしれない。自分たちは次世代にバトンを渡さなくてはいけない。そのためには、団体の垣根を越えて次世代のスターを育てなくてはいけないと美央は熱く主張する。 美央:私は2ちゃんねるとかも見るんですけど、今はファンの人の趣味もどんどん細分化している印象。というより、「○○の団体しか観ない」みたいな閉じた意見が増えてきているんですね。要するに団体が増えすぎちゃって、自分たちの小さなパイを守ることに汲々としている。この業界の上の人たちは、本当にこれでいいと思っているのか? 申し訳ないけど、そこは疑問なんですよね。  閉塞した状況を突破するには、この姉妹対決しかない──。美央はそう考えた。だが、起爆剤となるカードも早くしないと腐ってしまう。イオの所属するスターダムは基本的に鎖国政策を敷いているのだが、これについても美央は「団体愛が強いのは結構だけど、私からしたら視野が狭いように見える」と疑問を投げかける。繰り返しになるが、もっと業界全体が一丸になるべきだというのが美央の基本的なスタンスだ。 ⇒【vol.3】に続く <取材・文/小野田 衛> ●紫雷美央所属4団体合同興行「M.I.O」 日時: 2015年2月14日(土) 17:30開場 18:30開始 会場:東京・新宿FACE ※前売りチケットは全席SOLD OUT。当日に立見席を限定発売決定! ◆協力団体 ユニオン、OZアカデミー、アイスリボン、WAVE ◆主催&お問い合わせ:『M.I.O』実行委員会 mail:mio_4shirai@yahoo.co.jp TEL:03・6300・5226(株式会社ZABUN) 【紫雷美央PROFILE】 しらい・みお◎1988年2月14日、神奈川県鎌倉市生まれ。身長162cm、体重52kg。キャッチフレーズは「フォックス・レディー」。2007年、橋本友彦プロデュース興行「MAKEHEN」で妹のイオとともにデビュー。「美人姉妹」として瞬く間に頭角を現す。2009年に同団体を離れると、フリーとして活躍。2014年からはユニオンプロレス、OZアカデミー、アイスリボン、プロレスリングWAVEの4団体と所属契約を締結している。「2014年ZAN1クイーン決定戦(女子プロレス人気投票)」では1位を獲得した。得意技は紫閃光、土蜘蛛、首4の字固め。オフィシャルブログ「美央の言うことを聞きなさい!」
出版社勤務を経て、フリーのライター/編集者に。エンタメ誌、週刊誌、女性誌、各種Web媒体などで執筆をおこなう。芸能を中心に、貧困や社会問題などの取材も得意としている。著書に『韓流エンタメ日本侵攻戦略』(扶桑社新書)、『アイドルに捧げた青春 アップアップガールズ(仮)の真実』(竹書房)。
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