近い将来に起業したい! 現在ノーアイデアだけど……
ギリシャの債務問題を発端に欧州が揺れ、アメリカの不動産担保証券問題は爆発寸前、頼みの中国景気もバブル崩壊の一歩手前……どんよりと世界経済に暗雲が立ちこめている現在、今すぐとは言わないまでも、一念発起して起業するチャンスはあるのだろうか? その場合、やはり不景気ならではのジャンルや事業形態を狙うべき?
起業ネットワークNICeの代表理事・増田紀彦氏は、「日本を含む世界経済がめまぐるしく変化するご時世、10年後の社会経済状況や市場ニーズの変化を予測するのは難しい。現状のノウハウや視点はまったく役に立たない」と断言する。
長期スパンでの展望は必要ないということか。なるほど一安心。実はというと、現時点ではノーアイデアなんです……。
「社会で生き抜くために幼い頃にみにつけた適性は死ぬまで変わりません。まずはこの適性を把握しましょう。『調べる』『伝える』『教える』『組み立てる』といった動詞で考えるとわかりやすいと思います。振り返ってみれば、幼い頃から遊びや勉強を通して適性は見えていたはずです。『虫を見つけるのが得意』とか『ゲームを仕切るのが得意』とか。そして『何々を』の主語の部分はモノや道具、相手が変わってもその動詞を発揮できる場所は必ずあったはずです」
主語は時代によって変われども、動詞は変わらず。自分が得意なことは、モチベーションも続くし、いいこと尽くめだ。まずは的確な「マイ動詞」を把握し、来たる日に備えるべし。このほか週刊SPA!11月1日発売号では、「[本当の俺はこんなもんじゃない]を実現する技術」と題して、35歳からの10年戦略を提案している。どうにも最近、「生き迷っているな」と自覚症状のある方はぜひ、ご一読を!
文/犬飼孝司(本誌) イラスト/テラムラリョウ
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