『電撃結婚』というフレーズは、よく考えたらおかしくないか?
◆キャッチーだけど難解? 芸能関係の複雑な「煽り文句」の真相を探る!
芸能人熱愛関係の報道では、独特の言い回しが多用されている。
『紋切型社会』の著者・武田砂鉄氏は、「例えば『仲のいい友人の一人』は、交際は否定しなくともいわゆる“友達以上恋人未満”という微妙な関係を想起させるフレーズ。不思議と我々は慣れていて、サラッと見過ごしてしまうけど、よく考えると一般の人は使わない失礼な言い回しですよね。交際・結婚が判明したという意味の『電撃結婚』も、人目につかないように逢瀬を重ねてきた二人には電撃性はないはずですが、報じる側が得意げに使います。大手事務所にはプレスリリースのフォーマットがあるのではと思わせるものも多い。キャッチーだけどこの業界でしか使われないフレーズが目立ちます」と語る。
熱愛報道だけでなく、芸能人に恣意的につけられたマクラも多い。
「さまざまな情報がめまぐるしく流れるなか、メディアとしては一度で目を引く端的な言葉を打ち出したいもの。『名脇役』など、マクラをつけるとその人の輪郭がわかりやすくなります。メディアが使う『奇跡の○○』『美人すぎる○○』などは、そのままの意味の場合もありますが、ナニワのエリカ様こと上西小百合議員などに使う場合は悪意もありますけどね(笑)」
事務所の意向やメディアの思惑など、さまざまな要素が絡み合って誕生した独特の文化なのかも。
― あの[煽り文句]の真実を明かします ―
『紋切型社会』 言葉で固まる現代を解きほぐす |
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