年相応の恋愛観を持っていない「中年の恋愛」は気持ち悪い
いくつになっても、恋をするのは個人の自由だが、なぜこうも一部の中年の恋愛は気持ち悪く見えるのか。大人の恋愛事情に詳しい亀山早苗氏はこう語る。
「気持ち悪いのは年相応の恋愛観を持っていない人ですね。女性は割と現実的な人が多いのに、男性はいくつになっても夢見がちな人が多い。年齢的にはもう大人なのに、いつまでも高校生みたいな純粋な恋愛に憧れたり、『女はこうあるべきだ!』みたいな主張をしたり。特に40代まで独身でいた人には、真剣に女性と向き合った経験があまりないので、こうした傾向が強いように思います」
だが、女性の扱いに慣れている人が多いからといって、離婚経験者の場合も安心はできない。
「男性の離婚経験者が恋愛において一番やりがちなのが元妻の悪口を言うパターン。正直、女性側は昔の女の話なんて聞きたくないのに、単に男性側が『自分は悪くなかった。妻が悪いから結婚に失敗したんだ』って自己肯定したいんです。でも、元妻の悪口は本当に女性が引くからヤメたほうがいい」
では、「気持ち悪くない中年の恋愛」を楽しむにはどうすべきか。
「何事もはっきり言うべきですよね。最近は、自分のことを悪く思われたくないのか、自己主張できない男性が増えてます。『結婚する・しない』とか『別れる・別れない』とか、いろんな局面で男性が優柔不断すぎて、グダグダと気持ち悪い恋愛を続けるケースも多い。あとは、恋は盲目になりがちなので、客観性を失わないために、自分が信用している人に意見を聞くことも大事です」
また、亀山氏はこうも続ける。
「今どきは最終的に『結婚』という形を取らず、中年だって普通に恋愛したっていいと思うんです。ただ、『縛られるのが嫌』などといくつになってもフラフラ遊んでいる人にはリスクもある。体が元気なうちはいいですが、病気になっても誰も助けてくれないし、最期は一人で孤独に死んでいくということを忘れないようにしてほしいです」
煮え切らない態度を続けていると、“無縁”地獄が待っている!?
【亀山早苗氏】
結婚や恋愛、不倫などを題材とする作家。近著に『男と女 セックスをめぐる五つの心理』 (中公文庫)、『婚外恋愛』(メディアファクトリー新書)
※写真はイメージです
取材・文/水越恵理子 藤村はるな Office Ti+村瀬秀信 木谷 誠 イラスト/幸 杏奈
ー やっぱり[中年の恋愛]は気持ち悪かった ー
『妻たちのお菓子な恋』 亀山氏の最新刊である本作では、「昼顔妻」に代表されるような、妻たちの激化する不倫最新事情について迫る! |
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