ポーカー世界大会で日本人が優勝! 賞金約4900万円を獲得
5月27日よりアメリカ・ラスベガスで開催している世界最大のポーカー大会World Series of Poker(以下WSOP)。7月5日にスタートするメインイベントを含めて、68のイベントが開催されるが、そのうちの一つが6月28日より開催されている「イベント57 1000ドルノーリミット・ホールデム」。総勢2497人によって争われる同イベントに参加中の日本人・中井孝浩さんが、3日間にわたる激闘を制して見事優勝。賞金39万9039ドル(約4913万円)を獲得したことがわかった。世界王者の証であるWSOPブレスレットホルダー。日本人では、2012年にチャンピオンになった木原直哉氏に続く2人目である。
「ひゃっほう掲示板」で、以下のような絶賛コメントを残している。
〈AQでのオールインのコールはどう考えてもベストプレーです。こちらはプリフロップで3ベットしていて、相手にモンスターハンドがあるとしたら33、TJくらい(TT,JJは4ベットオールインしているのは間違いないと思います)。逆にドローはKQ,フラッシュドロー等たくさんあって、それらに対しては全部有利です。33、TJはスローしてくる可能性もあります。逆にAJ等でいきなり入れた可能性も否定はできないですが、組み合わせ的にドローの比重が非常に大きいです。また、相手のオールインが、ベットに対してスナップでオールインしたので、余計にドローの可能性が高いと思われます〉
中井さんに限らず、多くの日本人プレイヤーの活躍で、日本ではマイナーだったポーカーの競技人口は年々増加しているという。中井さんは、オンラインポーカーで勝ち組という情報もあり、カジノのない日本でもオンライン上で世界の強豪と戦うことで大きな実績を上げることを証明する形となった。今後も、日本人ビッグマネー獲得者の誕生に注目していきたい。〈取材・文/日刊SPA!取材班〉
中井さんが栄誉を手にしたポーカーとは、世界中で最もメジャーな「ノーリミット・テキサス・ホールデム」という種目。2枚の手持ちカードと5枚のコミュニティカードを組み合わせて、ポーカーの役を競うというゲームだ。
トーナメント形式で争われる同大会は、参加費の1000ドルを払えば誰でも参加することが可能。2497人の参加者は3日間の競技中、一人ずつ脱落していき、最後の一人が決まるまで争われる。賞金配分は上位入賞から順に振り分けられる。今回の例でみれば、270位に入れば入賞確定で賞金1820ドル。ラスト9人になり、テーブルが一つにまとめられた状態をファイナルテーブルと呼び、そこからは一人脱落するたびに、賞金がグンとハネ上がるのだ。ちなみに、本大会のファイナルテーブルの賞金配分は以下のとおり。
1位 39万9039ドル
2位 24万8034ドル
3位 17万5559ドル
4位 12万6612ドル
5位 9万2453ドル
6位 6万8317ドル
7位 5万1103ドル
8位 3万8676ドル
9位 2万9619ドル
ファイナルテーブルでは、自分以外の誰かが争って、脱落する――つまり何もしなくても賞金が100万円近く上がるので、多くのプレイヤーは慎重になりがちだ。しかし、中井さんは自分の読みとハートの強さで大量チップを獲得していく。
特に話題となったのは、ヘッズアップ(ラスト2人の状態)でのこんなシーン。
Aスペード 8スペードを持っていた対戦相手のMel Wienerが30万点にレイズすると、Aダイヤ Qスペードを持っていた中井さんが92万5000点にリレイズ。Melがコールする。
中井さん Aダイヤ Qスペード
Mel Wiener Aスペード 8スペード
フロップ(ポットのチップ量は約190万点)
3スペード Tスペード Jダイヤ
中井さんが107万5000点をベットすると、彼よりチップを持っていたMelが間髪入れずに「オールイン」(チップを全部賭けること)。負ければ敗退という状況で、中井さんは「コール」を選択。結果、この時点で56%の勝率で優勢だった中井さんがそのまま勝ち、一気に有利な状況を作り上げそのまま勝利した。このプレイについて木原直哉氏は絶賛。日本最大のポーカーフォーラム
この記者は、他にもこんな記事を書いています
ハッシュタグ