山口組分裂報道に実話誌記者「我々は妄想で記事は書かないので、夕刊紙が羨ましい(笑)」
※9/15発売の週刊SPA!では「[山口組分裂]ヤクザの本音を聞いた」という特集を掲載中。若手ヤクザは困惑、ドンパチ世代のOBに復帰のオファーなど、ヤクザの現在がわかる。
<取材・文/週刊SPA!編集部>
日本最大の暴力団の分裂騒ぎに、日本中が騒然となっている。8月末にその噂が報じられてからメディアに山口組の名が踊らぬ日は皆無。蜂の巣をつついた騒動の裏で、その報道を担っているメディアの現状を覗いた。
先月末以来の山口組分裂騒動について、ヤクザに人気の実話系週刊誌として知られる『週刊実話』『週刊大衆』『アサヒ芸能』は、いずれも大きくページを割いて続報を放っている。「今こそ出番だ!」と高揚する心理がにじみ出ているような誌面だが、某誌のヤクザ担当キャップに接触してみると、実はいたってクールだった。
「取材に走り回る現場担当としては、仕事がすごく忙しくなって、勘弁してほしいという部分は正直ある。別に社会的使命とか考えてやっている仕事ではないので。会社からは雑誌の売り上げが上がっていると言われるので、それはいち記者としてモチベーションアップにつながりますが……」
普段はヤクザ記事など扱わない新聞や夕刊紙、さらにはテレビなどのメディアまで大騒ぎだが、彼らに対してライバル心を燃やすこともないという。
「よその媒体がヤクザ記事を載せると、そこで興味を持った人が、実話系週刊誌にはもっと詳しいことが書いてあると思って買ってくれる。だからライバル関係ではないんですよ。ただ、我々ヤクザ記者はちゃんとヤクザたちに話を聞いて書いているので、華々しい妄想記事は書けません。特に夕刊紙が、『抗争だ! 血の海だ!』みたいにガンガン書いているのを見ると羨ましいなぁと思いますね(笑)。我々は取材相手との信頼関係もあるし、自制が働いちゃうんです」
司忍六代目は、傘下組長にケンカを自制するよう訴えたという。ヤクザ記者たちは静かに成り行きを見守っている。
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