外国人が日本を訪れる動機とは――『英語対訳で学ぶ日本』は必携の書(2)

金沢市を訪れる台湾人のお目当ては「バーティエン・ユーウィー」


 上の表は外国人の訪日の動機である。2016年の訪日外国人が、「訪日前に期待していたこと」を複数回答してもらった主な項目を、日本の観光庁が取りまとめ、20の国と地域別で比較したものである(回答数2万1918人)。 

 まず、2013年12月に「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録され、世界中から和食への関心が高まったことが大きい。表にあるように「①日本食を食べること」は、アジア、欧米のエリアに関係なく、おしなべて高い動機になっている。

「②ショッピング」は、香港、台湾、中国は上位に位置しているが、実際の消費額から見ると一時期流行語にもなった中国の「爆買い」も一段落していることが分かる。

「③自然・景勝地観光」で台湾が3位を示しているのは注目に値する。1月13日のテレビ朝日系番組「世界が驚いたニッポン!スゴ~イデスネ!!視察団」で紹介していたが、石川県金沢市を訪れる外国人観光客の内、なんと4割を占めるのが台湾人という。

 お目当ては「バーティエン・ユーウィー」で、1886(明治19)年に金沢市で生まれた日本の土木技師、八田與一(はった・よいち)である。日本統治時代の台湾で巨大ダムを建設し、コメ作りができるように農業水利事業に大きな貢献をした人物である。そのゆかりの地を訪ねてきてくれている。

 台湾では、中学校の教科書にも掲載されており八田與一の知名度は90%、当の日本での知名度は5%と番組では紹介していた。台湾と交流を持つ日本人は、バーティエン・ユーウィー=八田與一を知っておきたい。

欧米エリアの人々の関心が高い「日本の歴史・伝統文化体験」


 訪日動機の内、上位にランキングされるのは、これ以外にも「繁華街の街歩き」(選択率は全体で41%)や「温泉入浴」(同30%)などであるが、興味深い項目に「④日本の歴史・伝統文化体験」がある。

 この項目は、上記の表の通り欧米エリアの人々の関心が軒並み高い。

 このニーズにどう応えるかが、訪日外国人数を今後ともコンスタントに伸ばしていく重要な鍵となる。

 訪日外国人に日本の歴史や伝統文化を説明しようにも、当の日本人が知らなければ説明のしようもない。そのため『英語対訳で学ぶ日本』が必携の書となる。(続く)

(文責=育鵬社編集部M)

英語対訳で学ぶ日本 歴史と文化の111項目

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