英語で日本を貶めている朝日新聞の大罪(その3)

山岡・ケント会見写真(縮小)

朝日新聞英語版の「慰安婦」印象操作中止を求める有志の会 ケント・ギルバート氏と山岡鉄秀氏


朝日新聞英語版「慰安婦」報道に関する追加質問


 今回も引き続き、朝日新聞英語版の「慰安婦」報道問題について、その続報をお伝えしたい。 

 2018年7月23日の朝日新聞社からの回答を受けて、「朝日新聞英語版の『慰安婦』印象操作中止を求める有志の会」:AJCN Inc.代表の山岡鉄秀氏(最新刊に『日本よ、情報戦はこう戦え!』育鵬社がある)とケント・ギルバート氏は、再度、朝日新聞社に書面を送った。

 以下がその内容である。

 2018年7月26日

 株式会社朝日新聞社
 広報部長 後田竜衛様

 この度は私どもの申し入れにご回答いただきありがとうございました。冷静に意見を交換することは民主主義の根幹であり、その意味で大きな意義があったと確信しております。

 しかしながら、御社が1万名以上の日本国民を含む私どもの申入れを拒否されたことは残念です。所感を述べさせて頂くと共に、どうしても明確にしておかなくてはならないと信じる点について再度ご質問させて頂きたいと存じます。

 まず、「慰安婦とされた女性の訴えは人によって、あるいは時期や場所、戦況によって大きなばらつきがあり、個々の状況全体を総合して具体的に説明するのは困難です」という御社の見解には基本的に同意いたします。ただし、米軍に捉えられた韓国人捕虜も証言していますように、なかには自発的に慰安婦となった方もいれば、嫌々ながらも家族のために慰安婦になった方もいたわけで、単純に「慰安婦とされた女性」と表現することは、あたかも慰安婦制度が全体的に強制性を伴うものであったという印象を与えます。様々なパターンがあったと認識しているはずなのに、慰安婦は強制でなくてはならない、という御社の強い思い込みを感じる次第です。大きなばらつきがあるという前提に立てば、forced to provide sexという極端な一般化(over generalization) を避けるのが当然ではないのでしょうか?根本的な矛盾を感じざるを得ません。

 御社がアジア女性基金のサイトに見られる表現をforced to provide sexを繰り返し使用する根拠にしていることは申入れ書にも書きましたとおり、よく存じておりました。(今回は河野談話にも言及しているようですが)ですので、申入れ書の中で、外務省が国会答弁において、「外務省とアジア女性基金の見解は必ずしも一致しない」「現在の日本政府の見解は国連女子差別撤廃委員会における杉山審議官(当時)の発言である」旨を明確にしていることを指摘させて頂きました。河野談話における「強制性」は主に慰安所の生活における制約を念頭に置いており、当時としても犯罪であったインドネシアで発生したスマラン慰安所事件を考慮に入れていること、当時の韓国政府とのすり合わせの上で作成された政治的目的性の高いものであることが知られています。

 「朝日新聞が慰安婦問題を報じる際は、こうした日本政府の立場も踏まえつつ、今後もさまざまな立場からの視点や意見に耳を傾け、多角的な報道をめざしていく所存です」とおっしゃるのであれば、なぜ、20年以上前のものである河野談話やアジア女性基金だけを参照し、最新の見解を無視するのでしょうか?

もし御社が「記事を書くたびに、国内外のさまざまな立場の意見や歴史研究の蓄積なども考慮しながら、人権に配慮し、個々の状況や文脈に応じて、その都度ふさわしい表現を使うよう努めてまいりたいと考えています」という立場であるならば、まさに、文脈を無視して機械的にforced to provide sexという極端に強制性を一般化したフレーズを挿入する行為はその対極であり、その修正に応じないというのは、論理矛盾であると言わざるを得ません。

 最後に今後のためにご質問させて頂きます。

 1. 前述の文中にある「人権に配慮し」の人権とは、誰の人権を意味するのでしょうか?私どもは、元慰安婦の方々を始め、戦時下の女性の人権を慮ることは当然ですが、同時に、「日本人は一般家庭から軍隊を使って女性を強制連行し、性奴隷にした」という風評被害により、嫌がらせや侮辱を受けて辛い思いをしている日本人、特に海外在住邦人の人権にも配慮しなくてはならないと考えております。「人権に配慮」の意味を明確にして頂けますよう、お願い致します。

 2. 吉田清治氏関連記事の撤回についての記事の英訳が存在し、第三者委員会報告書を国連や韓国大使館などに送付したとのことですが、30年以上も放置されていたことに鑑みれば、世界中に流布され浸透した誤報を解消するのには極めて不十分と言わざるを得ません。朝日新聞としては、これ以上積極的に世界に広まった誤解を解消する努力をする意思はない、という理解でよろしいでしょうか?

 3. Forced to provide sexという表現の意味は「意に反して性行為をさせられた」という意味だとのことですが、forcedと書けば、意に反していたのは当然で、この表現の読み手、取り分け英語を母語とする読者の通常の言語感覚からすれば、たとえby XXXという受動態の構文における行為者の明示がなくとも、私どもが指摘している「軍隊による物理的な強制で性行為を強いられた」という印象と何ら変わりがありません。

 そこで改めてご質問いたします。御社が使用するforced to provide sexというフレーズにおいて、「女性の意に反して性行為をさせた」のは誰なのでしょうか?明確にお答え願います。

 先般ご説明いたしましたとおり、who were forced to provide sexと受動態にすることで、加害者を特定しないままに、文脈から「日本軍による犯罪行為」と連想させる手法が印象操作に当たると指摘させて頂きました。それに対する回答が、「性行為をさせられた」との受動態では、あまりにも不明瞭です。「さまざまな立場の意見や歴史研究の蓄積などを考慮する」姿勢であれば、極端な一般化は避けるべきであることは繰り返し申し上げました。

 念のために申し上げますが、「意に反して性行為をさせられた」と聞いて、「貧困などの社会的状況から止むを得ず不本意に売春業に従事せざるを得なかった」というような、御社の定義によるところの「広義の強制」を連想する人はほぼ皆無であり、強制連行などの「狭義の強制」を想像する人が大多数であることは明らかです。英語で表記しているのですから、ネイティブスピーカーが受け取る印象を重視すべきです。Forced to provide sexを読んで、間接的(situational)な強制を連想する人は稀です。今後もこの表現を使い続けるとのことであれば、「女性の意に反して性行為をさせた」のは誰なのか、明確なお答えをお願い致します。

 以上、多様な意見や研究成果を考慮してその都度ふさわしい表現を使用するとしながら、まさにそれを求める私どもの申し入れに応じないとおっしゃるのは論理的に矛盾しており非常に残念ですが、今後の誤解を避け、建設的な議論を可能にするためにも、上記の三つのご質問にお答えいただけますよう、重ねてお願い申し上げます。8月3日までにお答え頂けますと幸いです。

 朝日新聞英語版の「慰安婦」印象操作中止を求める有志の会
 ケント ギルバート
 山岡 鉄秀

 果たして回答は――

 (文責/育鵬社編集部)





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