朝日新聞の慰安婦報道取り下げ英文記事で検索回避の設定に和田政宗氏「果たして朝日新聞はジャーナリズムか?」

朝日新聞が慰安婦謝罪の英字記事を隠蔽?


 一連の慰安婦捏造報道を謝罪した朝日新聞だが、どうやら本心からのものではなかったようだ。

 産経新聞によれば、朝日新聞平成26年8月5日付朝刊に掲載された自社記事の取り消しと捏造を謝罪する2本の記事について、朝日新聞デジタルのウェブサイトにアップされた英訳版に、グーグルなどの検索エンジンの動きを制御し、利用者が特定ウェブページを訪問することを防ぐようにする「noindex」「nofollow」「noarchive」という3つの「メタタグ」が埋め込まれていたというのだ。

 一方、旧日本軍による「強制性」があったとの見解を示す記事にはメタタグは埋め込まれておらず、ネット検索が可能な状態だった。

 朝日新聞広報部は産経新聞の取材に対し、「記事を最終確認するため社内のみで閲覧できる状態で配信し、確認を終えてから検索可能な状態にした。その際に2本のタグ設定解除の作業が漏れてしまった」と説明し、設定を解除したとのこと。

 この報道について、元NHKアナウンサーの自民党参議院議員の和田政宗氏はツイッターで、「新聞は、記事にしたものをより多くの方に読んでいただくために努力しますが、朝日新聞はどうも違うようです。書いた記事に読まれたくないものがあり、検索されないようにしていたのではないかという指摘。果たして朝日新聞はジャーナリズムなのでしょうか?」と指摘。

 そんな和田氏が、日本を代表する新聞やテレビなど大手メディアの問題について鋭く切り込んだ『「嘘の新聞」と「煽るテレビ」』が、発売以来、好評だ。その中から「はじめに」の部分を紹介しよう。


ネットで「嘘の新聞」と検索すると……


 平成30(2018)年2月下旬のことです。グーグルで「嘘の新聞」と検索すると「もしかして朝日新聞?」と候補が出ることが、ネット上で話題になりました。
 この記事が真実かどうか、私も試してみましたが、やはりその通りの現象が起きました。「嘘の新聞」と入力しただけで、「朝日新聞」がサジェストされ、同様の現象はヤフーでも見られました。

 ちなみに、グーグルとヤフーで「フェイクニュース」と検索しても、候補に「朝日新聞」が出てくる。ついにAIも、朝日新聞をこう考えるようになったのかと笑えました。これは、多くの国民が、「朝日新聞の報道は嘘なのでは?」と検索した結果でしょう。

 私はその前年、平成29年を、「メディアが死んだ年」だと言ってきました。森友学園の国有地売却問題を国会で野党が議題として取り上げた時、私は直ちに情報収集を行い、そして、「財務省近畿財務局と森友学園の間に何があったか?」がこの問題のすべてだと確信しました。

 たしかに、疑惑を追及するのはメディアの仕事の一つです。ただ、疑惑ですらないものを無理やり「疑惑」に仕立て上げ、「政治家の関与があったのではないか?」と根拠なく騒ぎ立てた一連の報道は、間違いなく「反安倍政権」のバイアスがかかっていました。

 仮に意図的でないとしたら、メディアの力が落ちていると言わざるを得ません。私一人ですぐに突き止めることのできた問題の本質を、メディアは1年かかってもいまだに理解できていないのですから。

 平成29年5月に朝日新聞は、森友学園が開設を目指した小学校の設置趣意書に、「安倍晋三記念小学校」と記載されていると報道しました。

 しかし、私が繰り返し財務省に開示を求めた結果、趣意書には「安倍晋三記念小学校」ではなく、「開成小学校」と記載されていたことが判明しました。この朝日新聞の報道の誤りに対する指摘は、産経新聞でも大きく取り上げられました。

 29年3月に行われた、当時森友学園理事長だった籠池泰典氏に対する証人喚問でのやり取りを聞いて、果たして籠池氏は信用に足る人物なのか、国民の多くが疑問を抱いたことでしょう。実際、籠池氏は詐欺の容疑で逮捕されました。しかし朝日新聞は、証言の真偽を検証することなく、籠池氏の発言を引用する形で断定的に報じたのです。

 新聞は情報を取捨選択し、社の特色を出すことは認められています。ただ、それはあくまでも「事実をありのままに伝える」ことが前提です。存在しない「事実」に基づいて記事を作成した朝日新聞に、果たして「報道機関」を名乗る資格があるでしょうか。

 売り上げのために平気でバイアスのかかった報道をする新聞は、右でも左でも極端な意見に走ってしまう危険性もあり、懸念しています。

 それこそ、北朝鮮が日本にミサイル攻撃を仕掛けてきたら、「北朝鮮と戦争すべき」という国民世論が盛り上がるかもしれません。その時、朝日新聞が百八十度方向転換し、戦争を煽る危険性がないと誰が言えるでしょう。

 事実、朝日新聞は過去に、満州事変を受けて事態不拡大の方針を閣議決定した政府に対し、「弱腰」と批判し、焚き付けた前科があるのですから。

 一方、加計学園の獣医学部新設をめぐる混乱の発端は、前川喜平・前文部科学事務次官が朝日新聞などに持ち込んだ、「総理のご意向」と記載された文書でした。

 これは持ち込んだ前川氏以外の人間に確認し、文書がたしかに存在するという裏付けが取れて初めて、報道に値する事実となります。しかし、朝日新聞は文書を持ち込んだ前川氏本人に、「この文書は存在しますか?」と確認した。これはジャーナリズムとしてご法度です。絶対にやってはいけないことに手を染めた朝日新聞を見て、私は「メディアは死んだ」と確信しました。

 私も何人かの朝日新聞の記者と個人的な付き合いがありますが、彼らは忸怩(じくじ)たる思いを抱えていることでしょう。優秀な記者が一生懸命、現場で事実を拾い集めてきても、編集権限を持つ人間に握り潰されてしまう。朝日新聞の幹部、編集権限のある人々は、この1年の紙面を振り返り、果たしてこれでよかったのか、胸に手を当てて考えていただきたい。

 財務省文書改竄問題の報道は、結局は事実でしたが、朝日新聞は最後まで証拠を示しませんでした。情報の出所が検察などのリークだったため、示せなかったのでしょう。報道の根拠を示せないことは、まさに綱渡りです。朝日新聞のこのような報道姿勢は、いつか大きな失敗につながるでしょう。

 一方、毎日新聞も同様の傾向がありましたが、真実が明らかになるにつれ、「我々は朝日とは違います」と言いたいのか、少しずつ方向転換を始めました。毎日新聞は、野党に責任を押し付けるような形ではありますが、「安倍晋三記念小学校」ではなく、「開成小学校」だったという事実をしっかりと報道しています。

 毎日新聞は伝統的に強い社会部を擁し、政治部からも優秀な記者を何人も輩出しています。事実を検証する「まっとうな」報道姿勢に本当に切り替えたのか、毎日新聞の今後を注視していきます。

 ただ、朝日新聞はもう手遅れかもしれません。従軍慰安婦捏造問題、吉田調書誤報問題、サンゴ記事捏造事件……。数々の誤報・捏造が明るみに出る度に、反省をしてきたにもかかわらず、また同じ過ちを繰り返す。もう朝日新聞に更生を期待しても、無駄なのでしょうか。

 実は、私の実家も長らく朝日新聞を購読していました。しかも、私が育った東京都西部は当時、日教組(旧社会党系)や全教(共産党系)の影響力の強いところで、私も小学校では左翼教育を受けていました。しかし、小学校5年生の頃に、「この教育はおかしい」と疑問を持ち、事実の収集を始め、その結果メディアの偏向報道に騙されないリテラシーが身に付きました。

 私の父親は昭和16(1941)年3月生まれで、GHQの占領期に小学校の教育を受けた世代ですが、割とニュートラルな考え方をもっていました。

 中学生の時に父に朝日新聞の購読をやめるよう求めましたが、父は「左側の朝日を分析すると、左派の主張が分かる」と返しました。つまり、左派の動向を知ったり、メディアリテラシーを鍛えるために朝日新聞を読めというわけです。もっとも、父も近年、慰安婦捏造問題をきっかけにさすがに読売新聞に変えましたが。

NHKのNは捏造のN?


 「メディアの死」は新聞だけではありません。テレビもひどいものです。私がかつて所属していたNHKは、今ではネット上で、N(捏造)H(反日)K(協会)と呼ばれています。詳しくは本書で述べますが、最近でも朝の情報番組で、「反日」のために「捏造」したかのようなテロップが流れ、問題になりました。

 また、TBS『NEWS23』は、安倍晋三総理をスタジオに呼んでのインタビューがオンエアされている最中に、ディレクターからキャスターに「モリカケ、モリカケ」と指示する音声が放送に乗ってしまうという事故がありました。これらテレビの報道の問題についても、本書で詳しく紹介します。

 メディアが続ける偏向報道に、すでに多くの国民が疑問を抱いています。本書では、メディアの報道によって混乱を来した加計学園の獣医学部新設と森友学園問題の本当の問題点は何だったのかを伝えるとともに、その一連の報道で明らかになったメディアの問題点を明らかにします。

 そして、今後メディアはどうすべきか、また、我々国民はどうメディアと付き合うべきかについて、元メディア出身者として、思うところを述べました。

 本書を読まれて、メディアの情報に惑わされることなく、真実を追究する若者が、社会に出て、将来、日本を支える側の人々になった時、きっと日本のメディアの体質も変わると期待しています。

<文/育鵬社編集部>

【和田政宗】
1974年東京都生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒業(日本外交史)。1997年アナウンサーとしてNHKに入局。新潟、帯広、大阪局を経て仙台局に勤務、東日本大震災の報道や取材に携わる。2013年参議院議員選挙に出馬、宮城県選挙区で初当選。現在、自民党広報副本部長を務める。著書に『報道特注(本)』(共著、育鵬社)などがある。2018年7月28日、話題の新刊『「嘘の新聞」と「煽るテレビ」』を上梓。

「嘘の新聞」と「煽るテレビ」

ネットで「嘘の新聞」と検索すると「朝日新聞?」と出ることが話題になった。 NHKもネット上でN(捏造)H(反日)K(協会)と呼ばれている。 加計・森友学園問題は、図らずもメディアの偏向報道を国民に広く知らしめることになった。 だが、なぜ偏向報道が生まれるのか? 誰がやっているのか? 元NHKアナウンサーとして異彩を放つ注目の若手国会議員が、日常に潜む、新聞、テレビ、ネットから流される偏向報道・偏向番組を徹底検証し、業界に巣食う“確信犯”の存在を明らかにする。




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