一つ言葉にすれば 一つ何かが変わる(1)

藤田麻衣子著『一つ言葉にすれば 一つ何かが変わる――願いが叶っていく58の気づき』(育鵬社)
『雨音』
まもなく梅雨がくる。
鬱陶しい季節をなるべく心地よく過ごすことができれば……。
そんな気持ちで「雨」というキーワードで楽曲を検索し、ヒットしたのが「雨音」という曲だった。
誰が作ったかにはほとんど関心はなく、その曲がこれから始まる雨の季節に“役立つもの”(BGMで流したときに仕事がはかどるもの)であればいいのだが……、との淡い期待を抱いて。自宅での編集作業でノートパソコンに向かい、文字を打っていたのである。
歌が流れた。
聴き入るつもりはなかったのだが、その声がすっと入ってきた。
歌詞とメロディも心に残った。
独特の世界観を感じた。
「雨音」を初めて聴いたときの印象である。
誰の曲? 藤田麻衣子??
初めて目にする名前だった。
どんな人?
仕事の手を止めて、「藤田麻衣子」を検索してみた。
これが藤田麻衣子さんの歌との最初の出会いである。
2010年5月。
まもなく梅雨がやってくるころ。
そして10年後。
雨の季節を前に、藤田さんの初となる本の編集を担当し、育鵬社から刊行することになろうとは夢にも思っていなかった。
2020年6月2日発売、藤田麻衣子著
『一つ言葉にすれば 一つ何かが変わる――願いが叶っていく58の気づき』(育鵬社)は、「オーケストラとともに歌を歌いたい」という夢を描き20歳で上京した一人の女性シンガーソングライターが、夢を追い、叶えていく軌跡(奇跡)を綴ったエッセイである。
老若男女の藤田麻衣子ファンには待望の一冊。
そして未来のファンにとっては、素敵な出会いのきっかけとなる一冊となりますように。
(文:育鵬社編集部O)