詩人・里みちこの世界(1)
月のブランコ
『大きな努力で小さな成果を』について(4)では、鍵山秀三郎著『大きな努力で小さな成果を』(育鵬社刊)の編集作業の過程で連絡を取り合った、詩人・里みちこさんのことを紹介させていただいた。 本著の中に、里さんの「19歳への手紙」という詩の一部が引用されていたことをきっかけに電話連絡をすると、 「育鵬社の昌宏さんですね。会社名とお名前の中に、お月さまが二つ、お日さまが二つ、あるんですね」 と、おっしゃって、後日、自作の詩「月のブランコ」の印刷された素敵なお便りをいただいたのだった。 その「詩はがき」が冒頭の写真である。 月のブランコ 昔々の月の世界の物語 お月さまとお日さまが結婚すると 月日のたつのは早いもの 晴れた朝には かわいい双子が生まれます 名前はもちろん朋子と昌子 双子の二人が三日月の ブランコにのってみる夢は 妹明子のお誕生 お便りにはこう記されていた。 この詩は20年も前、更年期障害で外出ができないお母さまの悲しい呟き 「娘のともことまさこに申し訳ない母親で…」に、もしや…と思った私は漢字を訊きました。 案の定「朋子」と「昌子」に大喜びして創作しお贈りしました。 月と日が十一ずつ入っているのは「ジュウイチ」と啼く鳥の名「ジュウイチ」の異称「慈悲心鳥」に心を寄せて、祈りで仕上げました。 こうして私の詩は生まれます。 一つの詩の中に、なんと深い思いの込められていることか。そしてなんと素敵な作品だろう。 里さんの詩作の世界に魅せられて、時々、その世界を訪れている今日この頃である。 いまなお、新型コロナウイルスの感染拡大は予断を許さない。この先、一体どうなるのだろうという不安が世界を覆っている中で、里さんの詩は安らぎを与えてくれるだろう。関心のある方は、南天荘画廊 http://nantensogaro.com/satomichiko/ 電話078-851-6729にお問い合わせください。 (文:育鵬社編集部O)ハッシュタグ
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