寄る辺なき民が群がる今を生き抜く生活術、 セーフティーネットは近所に構築すべし！ 【担当編集からのコメント】 　いささか個人的な話で恐縮ですが……これまで、住む街といえば通勤の利便性が最優先。転職をすれば、住まいも変えるという根無しな生活を送ってきました。 　が、現在住むマンションに引っ越して1年。駅前のお惣菜屋さんの奥さんとは道ですれ違えば笑顔で挨拶を交わし合い、馴染みになった花屋の店頭では旦那さんと延々、立ち話……。そんな、どうもないことが、この街の居心地をよくしてくれています。 　自分が生まれた”地元”を出て、東京にやってきて、たまたま住むことになった街だけれど、そこに知り合いや仲間がいるというのも案外と悪くないものです。”居場所”という言い方はあまり好きではないけれど、仕事でしくじろうが、彼女とややこしいことになろうが、変わらずに受け止めてくれる場所――ジモトがあると、きっと、いろいろなことを楽にしてくれるはず。 　本特集は、そんな、今、住む街にコミュニティを築き、ジモト化した人々の”ジモト賛歌”です。田舎のような濃厚な人間関係を「面倒くさい」「ウザイ」と思う人もいるかもしれませんが……楽してできる人間関係など、そもそもないわけで。 今の暮らしにそこはかとない寂しさを感じている人、地元デビューを是非。