更新日:2015年08月25日 17:08
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青、黄、茶。色で異なるバナナの効果とは?

 普段、何げなく食べているバナナ。総務省統計局のデータによれば、2004年にみかんを抜いて1位になって以降、バナナは果物の年間消費量1位をキープ中(7連覇中)。バナナは日本人がよく食べる果物というわけだ。そんな日本人が大好きなバナナの雑学をまとめてみた。  まず、バナナの国別生産量を見てみると、1位インド(3190万トン)、2位中国(985万トン、※香港、マカオ、台湾を含む)、3位フィリピン(910万トン)となっている。2位と3位を足しても1位に遠く及ばないぐらい、ダントツでインドの生産量が多いのだが、日本に輸入されるバナナの約94%は3位のフィリピン産。インド産バナナは、植物検疫の観点から日本への持ち込みや輸入が禁止されているそうだ。  そんなバナナはご存じのとおり消化が良く、胃腸にかかる負担が比較的少ない食品。カロリーが低いためウエイトコントロール中の食事としても好まれ、手軽に持ち運んで食べられることから、毎日の食事や練習中の栄養補給にバナナを採り入れて、第一線で活躍するアスリートもいるほどだ。少し詳しく説明すると、バナナは消化されやすい単糖類(ブドウ糖や果糖)、徐々に消化される少糖類(ショ糖やオリゴ糖)消化されにくい多糖類(食物繊維やデンプン、難消化性デンプン)といった、エネルギーに変わる速さが異なる糖質(炭水化物)を数多く含むため、運動開始前にバナナを摂ることで、単糖類から速やかにエネルギーを補充し、運動中も少糖類や多糖類からエネルギーの供給を受けることができる。つまりバナナは、即効性と持続性に優れた食品なのだ。  加えて糖類以外にも、筋肉のエネルギー源となる唯一の必須アミノ酸「BCAA(分枝鎖アミノ酸)を豊富に含んだり、筋肉の機能を調整しケイレンを防いだり血圧降下作用も期待されるカリウム、運動中に大量の汗とともに失われるビタミンB群、カリウム、マグネシウムといったミネラルを含むなど、とにかくバナナはイイこと尽くし。それゆえバナナは「アスリートにうれしい食品」と言われている。  また最近では、バナナは「熟度」によって味や食感が異なるのはもちろん、下の表(※)のように、期待される健康機能も変化してくることがわかってきている。バナナは、店頭に並んでいる間や買ってから食べるまでの間に、常温下では日を追うごとに熟成する。例えば、整腸効果を期待するなら青めバナナ、美肌効果やアンチエイジング効果を期待するなら黄色バナナ、免疫効果や胃潰瘍抑制効果を期待するなら茶色バナナといった感じで、食感だけでなく、期待する健康機能を考え色でバナナ選びをするという方法もある。 ⇒※『熟度』ごとの味・食感と健康機能の違い
https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=282826
バナナ,健康 ちなみに、バナナを冷蔵庫に入れておくと皮が黒っぽくなるが、これは熟したわけでなく低温障害で色が変わっただけで、茶色バナナのような健康機能は期待できない。バナナは常温保存が基本だ。 ●バナナ大学 http://www.banana.co.jp/ <文/日刊SPA!取材班>
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